アムジェン株式会社は5月15日、デルタ様リガンド3(DLL3)を標的とするBiTE(二重特異性T細胞誘導)分子製剤であるタルラタマブについて、進行・再発の進展型小細胞肺がんに対する治療薬として、日本国内で製造販売承認申請を行ったことを発表した。
タルラタマブは、T細胞上のCD3とSCLC細胞上のDLL3の両方に結合することで、T細胞をSCLC細胞の近くに誘導し、T細胞によるがん細胞の攻撃が促進されると考えられている。2024年2月9日付で厚生労働省より希少疾病用医薬品の指定を受けている薬剤である。
今回の申請は、プラチナ製剤を含む化学療法後に進行が認められた進行・再発の進展型SCLCを対象として、タルラタマブの有効性、安全性などを評価する、国際共同非盲検試験第2相(DeLLphi-301試験)に基づくもの。同試験において、タルラタマブ10mgを2週間ごとに投与したときの客観的奏効率は40%であった。なお、試験結果の詳細は、2023年10月に開催された欧州臨床腫瘍学会(ESMO)で発表され、同時に海外科学雑誌「New England Journal of Medicine」誌に掲載されている。
参照元:
アムジェン株式会社 プレスリリース
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