高リスク局所進行子宮頸がんに対するキイトルーダ+化学放射線療法、無増悪生存期間を改善Thr Lancetより


  • [公開日]2024.04.15
  • [最終更新日]2024.04.04
この記事の3つのポイント
・高リスク局所進行子宮頸がんを対象とした第3相のENGOT-cx11/GOG-3047/KEYNOTE-A18試験
・抗PD-1抗体薬キイトルーダ+化学放射線療法の有効性安全性を検証
無増悪生存期間を有意に改善

2024年03月20日、医学誌『The Lancet』にて高リスク局所進行子宮頸がんに対する抗PD-1抗体薬であるキイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ)+化学放射線療法の有効性、安全性を比較検証した第3相のENGOT-cx11/GOG-3047/KEYNOTE-A18試験(NCT04221945)の結果がFondazione Policlinico Universitario A Gemelli IRCCS and Catholic University of Sacred HeartのDomenica Lorusso氏らにより公表された。

ENGOT-cx11/GOG-3047/KEYNOTE-A18試験は、高リスク局所進行子宮頸がん患者(N=1060人)に対して3週を1サイクルとしてキイトルーダ200mg+化学放射線療法を5サイクル実施し、6週を1サイクルとしてキイトルーダ200mg単剤療法を15サイクル実施する群(N=529人)、もしくは3週を1サイクルとしてプラセボ+化学放射線療法を5サイクル実施し、6週を1サイクルとしてプラセボ療法を15サイクル実施する群(N=539人)に1対1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目として無増悪生存期間(PFS)、その他評価項目として全生存期間OS)等を検証したランダム化二重盲検プラセボ対照の第3相試験である。

追跡期間中央値17.9ヶ月時点における結果、主要評価項目であるPFSの中央値はキイトルーダ+化学放射線療法群、化学放射線療法単独群とも未到達であった。2年PFSはキイトルーダ+化学放射線療法群の68%に対して化学放射線療法単独群で57%を示し、キイトルーダ+化学放射線療法群で病勢進行または死亡のリスクを30%(HR:0.70,95%信頼区間:0.55-0.89,P=0.0020)減少した。

その他評価項目である2年OSは、キイトルーダ+化学放射線療法群の87%に対して化学放射線療法単独群で81%を示し、キイトルーダ+化学放射線療法群で死亡のリスクを27%(HR:0.73,95%信頼区間:0.49-1.07)減少した。

一方の安全性として、グレード3以上の有害事象(AE)発症率はキイトルーダ+化学放射線療法群の75%に対して化学放射線療法単独群で69%を示した。

以上のENGOT-cx11/GOG-3047/KEYNOTE-A18試験(NCT04221945)の結果よりDomenica Lorusso氏らは「高リスク局所進行子宮頸がんに対するキイトルーダ+化学放射線療法は、PFSを改善しました」と結論付けた。

参照元:
PACE: A Randomized Phase II Study of Fulvestrant, Palbociclib, and Avelumab After Progression on Cyclin-Dependent Kinase 4/6 Inhibitor and Aromatase Inhibitor for Hormone Receptor–Positive/Human Epidermal Growth Factor Receptor–Negative Metastatic Breast Cancer(Journal of Clinical Oncology 2024. doi:10.1200/JCO.23.01940)

×

この記事に利益相反はありません。

会員登録 ログイン