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切除不能肝細胞がんに対するニボルマブ+レゴラフェニブ、抗腫瘍効果を示す

[公開日] 2024.03.05[最終更新日] 2024.03.05

この記事の3つのポイント ・切除不能肝細胞がんを対象とした第2相のRENOBATE試験
・抗PD-1抗体薬であるニボルマブ+マルチキナーゼ阻害薬であるレゴラフェニブ併用療法の有効性、安全性を検証
・ニボルマブ+レゴラフェニブが抗腫瘍活性を示す
2024年02月19日、医学誌『Nature Medicine』にて切除不能肝細胞がん(HCC)に対する抗PD-1抗体薬であるニボルマブ(商品名:オプジーボ)+マルチキナーゼ阻害薬であるレゴラフェニブ(商品名:スチバーガ)併用療法の有効性、安全性を検証した第2相のRENOBATE試験(NCT04310709)の結果がUniversity of Ulsan College of MedicineのHyung-Don Kim氏らにより公表された。 RENOBATE試験は、切除不能HCC患者に対して4週を1サイクルとしてニボルマブ480mg+1日1回レゴラフェニブ80mg(3週間投与し、1週間休薬)併用療法を実施し、主要評価項目として主治医評価の客観的奏効率(ORR)、副次評価項目として安全性、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)を検証した多施設共同シングルアームの試験である。 本試験に登録された42人の患者背景は、年齢中央値が61歳(40-79歳)、男性が73.8%、Barcelona Clinic Liver Cancer(BCLC)病期分類はCが88.1%(N=37人)、HCC発症の原因はB型肝炎(HBV)が71.4%(N=30人)であった。 本試験の結果、主要評価項目であるORRは31.0%(主要評価項目達成基準25%以上)を示した。奏効の内訳は完全奏効率(CR)が2.4%、部分奏効率(PR)が28.6%、病勢安定(SD)が50.0%、病勢進行(PD)が14.3%であった。 最も多くの患者で確認された有害事象(AE)は、手足症候群が38.1%、脱毛症が26.2%、皮疹が23.8%であった。PFSの中央値は7.38ヵ月、1年全生存率は80.5%、OSの中央値は未到達であった。 参照元:
Regorafenib plus nivolumab in unresectable hepatocellular carcinoma: the phase 2 RENOBATE trial(Nat Med 2024. DOI:org/10.1038/s41591-024-02824-y)
ニュース 肝臓がん スチバーガ

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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