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AI技術で神経膠腫の疑いのある領域を抽出:治療前画像評価の精度向上に期待

[公開日] 2024.03.01[最終更新日] 2024.03.01

富士フイルム株式会社と国立がん研究センターは2月28日、MRI画像から神経膠腫(グリオーマ)の疑いのある領域を精密に抽出するAI技術を共同で開発したことを発表した。 神経芽腫は悪性脳腫瘍のひとつで、MRI検査にて画像を評価し、脳の機能を温存しつつ手術で腫瘍を摘出後、放射線治療や化学療法を行うことが一般的な治療法である。希少がんである神経芽腫は臨床データの数が限られており、腫瘍の領域や大きさを精確に把握するための神経芽腫に特化したAI技術は、これまで開発例がなかった。 今回の技術は、富士フイルムの「SYNAPSE Creative Space」により、頭部MRI画像から神経膠腫の領域を抽出するアノテーション作業を効率的に行い、作成したデータをAIに学習させることで開発されたもの。MRI画像から神経膠腫の疑いのある領域を精密に抽出し、抽出した領域の体積を計測可能である。 同技術は、富士フイルムのAI技術開発支援サービス「SYNAPSE Creative Space(シナプス クリエイティブ スペース)」を活用したAI技術の初めての社会実装として、製品の早期市場導入を目指している。これによって、神経膠腫の治療前の画像評価をより高い精度で行えるようになり、将来的に早期発見や診断の精度向上、放射線治療や手術などの治療計画の最適化などに役立つことが期待される。 参照元:
国立がん研究センター プレスリリース
ニュース 脳腫瘍 神経芽腫

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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