中外製薬株式会社は11月22日、抗HER2ヒト化モノクローナル抗体・ヒアルロン酸分解酵素配合剤「フェスゴ配合皮下注」に関して、「HER2陽性の乳がん」および「がん化学療法後に増悪したHER2陽性の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん」を効能又は効果として本日薬価収載され、販売開始したことを発表した。
これは、日本を含む国際共同第3相FeDeriCa試験および海外第2相PHranceSCa試験等を根拠に今年9月25日に製造販売承認を取得したことが背景となっており、HER2陽性大腸がんに対する皮下注製剤としては世界初である。
同剤は、抗HER2ヒト化モノクローナル抗体であるパージェタ(一般名:ペルツズマブ)とハーセプチン(一般名:トラスツズマブ)およびヒアルロン酸分解酵素であるボルヒアルロニダーゼ アルファの配合剤。固定用量による投与が可能な配合皮下注製剤であることから、パージェタとハーセプチンの静注製剤を続けて投与する場合(60~150分)と比較して大幅に時間が短縮できる(5~8分以上)。
中外製薬 代表取締役社長 CEOの奥田修氏は、プレスリリースにて「フェスゴは、従来の静脈注射よりも短時間で治療が可能となる薬剤です。人々の生活様式や社会環境が多様化する中、投与時間が短縮されることで、患者さんの日常生活の改善に繋がることが期待されます。加えて、調製不要な固定用量の皮下注製剤であるため、医療資源の効率化への寄与が期待される薬剤です。フェスゴを新たな治療選択肢として、様々な状況の中でがん治療を受けられている患者さんやご家族、医療関係者の皆さまにこれまでにない価値をお届けできるよう、適正使用の推進に努めてまいります」と語っている。
参照元:
中外製薬株式会社 プレスリリース
あなたは医師ですか。