ヤンセンファーマ株式会社は11月17日、アミバンタマブ(遺伝子組み換え)について、EGFRエクソン20挿入変異を有する手術不能又は再発非小細胞肺がんを対象に製造販売承認を申請したことを発表した。
アミバンタマブは、上皮成長因子受容体(EGFR)および間葉上皮転換(MET)を標的とする完全ヒト型二重特異性抗体で、免疫細胞を介して抗腫瘍作用を発揮し、活性化及び抵抗性のEGFR変異、MET変異及び増幅を有する腫瘍を標的とする。
今回の申請は、EGFRエクソン20挿入変異を有する手術不能又は再発非小細胞肺がんに対して、アミバンタマブと化学療法との併用による有効性・安全性を化学療法単剤群と比較した第3相PAPILLON試験の結果に基づくもの。EGFRエクソン20挿入変異を有する非小細胞肺がんには高い効果が期待できる治療薬がなく、治療薬が望まれてきた。
同試験においてアミバンタマブと化学療法との併用は、高い奏効率及び持続的な奏効を示し、結果は2023年欧州臨床腫瘍学会(ESMO)年次総会のプレジデンシャルシンポジウムで発表され、科学雑誌「The New England Journal of Medicine」にも掲載された。
ヤンセンファーマ社の取締役研究開発本部長のアマナス・シャーマ氏は、プレスリリースにて「PAPILLON試験は、EGFRエクソン20挿入変異を有するNSCLC患者さんを対象とした無作為化第III相試験で、臨床的に意義のある結果を示した初めての試験です。これにより、高いアンメットニーズのある患者さんに対し、標準治療を大きく進展させる可能性があります。日本の患者さんにも新たな治療選択肢を提供すべく、今後の承認取得に向け、当局と緊密に連携して参ります」と述べている。
参照元:
ヤンセンファーマ株式会社 プレスリリース
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