KRAS G12C遺伝子変異陽性進行非小細胞肺がんに対するソトラシブ+カルボプラチン+ペメトレキセド併用療法、有望な臨床効果を示す-米アムジェン社-


  • [公開日]2023.09.21
  • [最終更新日]2023.09.21
この記事の3つのポイント
・KRAS G12C遺伝子変異陽性進行性非小細胞肺がんを対象とした第1b/2相のCodeBreaK 101試験
・KRAS阻害薬ソトラシブ+カルボプラチンペメトレキセド併用療法の有効性安全性を比較検証
1次治療および2次治療において安全かつ有望な臨床効果を示す

2023年09月10日、米アムジェン社のプレスリリースにてKRAS G12C遺伝子変異陽性進行性非小細胞肺がん(NSCLS)に対するKRAS G12C経口阻害薬であるソトラシブ(商品名:ルマケラス)+カルボプラチン+ペメトレキセド併用療法の有効性、安全性を検証した第1b/2相のCodeBreaK 101試験(NCT04185883)の結果が公表された。

本試験はKRAS G12C変異陽性NSCLC患者を対象に、ソトラシブ(960mg/日)+ペメトレキセド(500mg/m2)静脈投与を3週おき、カルボプラチン(AUC 5)静脈投与を3週おきで最大4サイクル投与し、客観的奏効率ORR)、安全性などを検証した相試験である。今回は、初回治療として治療を受けた25人、2次治療として治療を受けた13人の結果が報告された。

初回治療群のORRは65%を示し、DORは100%(95%信頼区間:83.2%-100%)を示した。また、2次治療群におけるORRは54%を示し、DRCは85%(95%信頼区間:54.6%-98.1%)を示した。なお、PD-L1発現率による奏効率の大きな違いは見られなかった。

一方の安全性として、ソトラシブ+カルボプラチン+ペメトレキセド併用療法の治療関連有害事象(TRAE)のプロファイルは、既存の臨床試験で確認されている内容と一致しており、最も多く確認された症状は、好中球減少症/好中球数減少が53%、貧血が39%、血小板減少症/血小板数減少が37%であり、致命的な有害事象(fatal AE)は発生しなかった。

以上のCodeBreaK 101試験の結果より、Jeffrey M. Clarke氏は、「KodeBreaK101の結果は、ソトラシブと化学療法の併用による有効性を示しており、併用療法として重要なことは、安全性プロファイルが既存の単剤の結果と一致していることです。これらのデータは、より大規模な試験で引き続き検討することを正当化するものです」と結論付けている。

なお、本試験はさらに長期観察が行われるとともに、今回の結果に基づき第3相CodeBreaK 202試験(NCT05920356)が行われる予定である。

参照元:
米アムジェン社 ニュースリリース

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