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IDH変異陽性のグレード2再発神経膠腫に対するIDH阻害薬ボラシデニブ、無増悪生存期間有意に改善

[公開日] 2023.09.01[最終更新日] 2023.09.01

この記事の3つのポイント ・IDH変異陽性のグレード2再発神経膠腫を対象とした第3相INDIGO試験 ・IDH阻害薬であるボラシデニブの有効性・安全性を検証 ・ボラシデニブ単剤療法は、無増悪生存期間を有意に改善
2023年08月17日、医学誌『The New England Journal of Medicine』にてIDH1/2変異陽性のグレード2再発神経膠腫(グリオーマ)に対するIDH阻害薬ボラシデニブ(vorasidenib)単剤療法の有効性、安全性を比較検証した第3相INDIGO試験(NCT04164901)の結果がMemorial Sloan Kettering Cancer CenterのIngo K. Mellinghoff氏らにより公表された。 本試験は、IDH1/2変異陽性のグレード2再発神経膠腫患者(N=331人)に対して、28日を1サイクルとして1日1回ボラシデニブ40mg単剤を投与する群(N=168人)、もしくはプラセボ単剤を投与する群(N=163人)に無作為に振り分け、主要評価項目として独立審査委員会(IRC)の画像判定による無増悪生存期間(PFS)、重要な副次評価項目として二次治療の抗癌がん剤開始までの期間を比較検証したランダム化盲検の第3相試験である。 本試験のフォローアップ期間中央値14.2ヶ月時点において、主要評価項目であるPFSの中央値は、ボラシデニブ単剤群の27.7ヶ月に対してプラセボ群で11.1ヶ月と、ボラシデニブ単剤群で病勢進行または死亡(PFS)のリスクを61%(HR:0.39,95%信頼区間:0.27-0.56,P<0.001)統計学的有意に改善した。 また副次評価項目である二次治療の抗がん剤開始までの期間は、プラセボ群に比べてボラシデニブ単剤群で統計学的有意に改善した(HR:0.26,95%信頼区間:0.15-0.43,P<0.001)。 グレード3以上の有害事象(AE)発症率はボラシデニブ単剤群の22.8%に対してプラセボ群で13.5%を示した。また、グレード3以上のアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)発症率はボラシデニブ単剤群の9.6%に対してプラセボ群では発症を認めなかった。 以上のINDIGO試験の結果よりIngo K. Mellinghoff氏らは「IDH1/2変異陽性のグレード2再発神経膠腫に対するIDH阻害薬ボラシデニブ単剤療法は、PFSを有意に改善し、次の介入までの期間を遅延させた」と結論を述べた。 Vorasidenib in IDH1- or IDH2-Mutant Low-Grade Glioma(N Engl J Med 2023; 389:589-601 DOI: 10.1056/NEJMoa2304194)
ニュース 脳腫瘍 ボラシデニブ

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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