RET融合遺伝子陽性進行非小細胞肺がんに対するセルペルカチニブ、抗PD-1抗体薬と化学療法の併用よりもPFSを有意に延長-米イーライ・リリー社-


  • [公開日]2023.08.10
  • [最終更新日]2023.08.10

米Eli Lilly社は8月4日、RET融合遺伝子陽性の進行・転移性非小細胞肺がん(NSCLC)に対する初回治療として、セルペルカチニブ(製品名:レッドヴィモ)と、プラチナ製剤ベースの薬物療法+ペメトレキセド±ペムブロリズマブ(製品名:キイトルーダ)を比較評価するLIBRETTO-431試験の結果を発表。RET阻害薬セルペルカチニブは、抗PD-1抗体薬と化学療法の併用よりも有意に無増悪生存期間PFS)を延長した。

LIBRETTO-431試験は、未治療のRET融合遺伝子陽性の進行・転移性NSCLC患者261人を対象に行われている第3相試験。セルペルカチニブを投与する群とプラチナ製剤ベースの薬物療法(シスプラチンまたはカルボプラチン)とペメトレキセド±ペムブロリズマブを投与する群(対照群)を比較検討している。

主要評価項目はPFSであり、副次的評価項目は全生存期間OS)、全奏効率ORR)、奏効期間(DoR)、頭蓋内ORRであり、対照群に割り付けられた患者については、2次治療としてセルペルカチニブへの切り替えが許容された。

なお同試験は、特定の遺伝子の異常によって選択された集団において分子標的薬と抗PD-1抗体薬+化学療法の安全性有効性を比較した初めての無作為化試験である。

試験結果の詳細は、今後学会や学術誌などで発表される予定。

参照元:
米イーライ・リリー社 ニュースリース

×

この記事に利益相反はありません。

会員登録 ログイン