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【試験結果】進行子宮内膜がんに対する維持療法としてのイミフィンジ+リムパーザ併用療法およびイミフィンジ単剤療法、無増悪生存期間を有意に延長

[公開日] 2023.06.07[最終更新日] 2023.06.07

この記事の3つのポイント ・進行または再発子宮内膜がんを対象とした第3相DUO-E試験の結果 ・維持療法としてのイミフィンジ±リムパーザを白金製剤ベースの化学療法を比較 ・主要評価項目である無増悪生存期間を有意に延長
英アストラゼネカ社は5月26日、進行または再発子宮内膜がんを対象とした第3相DUO‐E試験の良好な結果概要を発表した。 子宮内膜がんは女性では世界で6番目に多いがんであり、2020年の診断数は417,400人とされ、2040年には608,130人まで増加することが予想されている。 現在の初回標準治療は化学療法であるが、長期的な予後は不良であり、新たな治療選択肢が望まれてきた。 今回のDUO-E試験では、初回治療として抗PD-L1抗体であるイミフィンジ(一般名:デュルバルマブ)と白金製剤ベースの化学療法(カルボプラチンおよびパクリタキセル)と白金製剤ベースの化学療法との併用療法後に、維持療法としてのイミフィンジとPARP阻害剤であるリムパーザ(一般名:オラパリブ)の併用療法またはイミフィンジの単剤療法のいずれかを実施した。 その結果、どちらも標準化学療法と比較して無増悪生存期間(PFS)を統計的優位に延長。特に維持療法としてのイミフィンジとリムパーザの併用療法では、より強い臨床的ベネフィットが認められたという。 更に今回の解析時点では全生存期間(OS)のイベント数は不十分であったが、いずれの治療方法でも延長傾向が認められたしている。 なお、イミフィンジと化学療法の併用療法およびイミフィンジとリムパーザの併用療法の安全性および忍容性プロファイルは、過去の臨床試験および個々の医薬品の既知のプロファイルとおおむねね一貫していた。 これらのデータは近く開催される医学学会で発表される予定。 イミフィンジとは イミフィンジ(一般名:デュルバルマブ)はヒトPD-L1に結合するヒトモノクローナル抗体。PD-L1とPD-1およびCD80との相互作用を阻害することで腫瘍の免疫逃避機構を抑制し、正常な抗腫瘍免疫反応を誘発すると考えられている。 参照元:
アストラゼネカ プレスリース
ニュース 子宮体がん PARP

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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