ファーマエッセンシアジャパン株式会社は5月26日、抗悪性腫瘍剤/真性多血症治療薬「ベスレミ(R)皮下注250µgシリンジ、同500µgシリンジ(一般名:ロペグインターフェロン アルファ-2b)」について、真性多血症(既存治療が効果不十分又は不適当な場合に限る)を効能又は効果として、6月1日の発売を予定していると発表した。
真性多血症は骨髄増殖性腫瘍の一種で、骨髄の造血幹細胞(血液細胞の源)の異常により、赤血球が過剰に産生される希少性の血液疾患である。症状は、頭痛、疲労、脱力感、浮動性めまいなどさまざまだが、心筋梗塞や脳卒中などの命にかかわる血栓症を合併することがあるため、真性多血症治療では血栓症を予防することが一番の目標とされている。
これまで瀉血や抗血小板療法、細胞減少療法、分子標的治療薬の登場などにより、ヘマトクリット値をコントロールすることで血栓症の予防は長足の進歩を遂げてきたが、その一方で症状のコントロールや疾患進行の阻止などの課題が残されており、新たな治療薬の登場が待ち望まれていた。
ベスレミは、2019年の欧州で承認された後、米国、台湾をはじめ37の国と地域で発売されている。日本国内では2023年3月27日に製造販売承認を取得し、同年5月24日に薬価収載した。同剤は、新規の長時間作用型モノペグ化プロリンインターフェロンであり、従来のペグ化インターフェロンからさらに投与間隔を延長することが期待できるという。
ファーマエッセンシアジャパン代表取締役社長の米津克也は、「当社創立以来目指しておりました血液疾患の中でも、なかなかフォーカスが当たらなかった真性多血症という疾患を患い将来を不安視する患者さんに、ようやく新たな治療の可能性をお届けできるようになりました。当社独自の革新的な科学技術を用いて、一人でも多くの患者さんにより良い毎日を過ごしていただけるよう、『ベスレミ(R)』を一日でも早く医療関係者の皆様、そして患者さんにお届けできるよう尽力してまいります」と述べている。
参照元:
ファーマエッセンシアジャパン プレスリリース
あなたは医師ですか。