3月30日、サノフィ株式会社は、「がん化学療法後に増悪した進行または再発の子宮頸がん」の治療薬として、抗PD-1ヒトモノクローナル抗体であるリブタヨ点滴静注350mg(一般名:セミプリマブ(遺伝子組換え))を新発売したと発表した。
子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因であることが多く、約80%が扁平上皮がんであり、残りの多くは腺がんと言われている。診断時の年齢は35~44歳が最も多いが、進行または再発の子宮頸がんの治療選択肢は限られている。
今回の発売は国際共同第3相試験(EMPOWER Cervical-1試験)の結果に基づくもの。同試験は再発/転移性子宮頸がん患者(N=608人)に対して二次治療として3週間ごとにリブタヨ350mgを投与する群(N=304人)と治験責任医師選択の化学療法(イリノテカン、トポテカン、ペメトレキセド、ビノレルビン、ゲムシタビン)を投与する群(N=304人)に振り分け、有効性と安全性を比較検証した。
同試験の結果、全生存期間(OS)は、リブタヨ群の12ヶ月に対して化学療法群で8.5ヶ月であり、死亡リスクを31%を減少させ、統計学的有意に延長を認めた。
サノフィはリリースにて、「リブタヨの共同開発を行ったRegeneron社とともに「引き続き子宮頸がんの日本人患者さんに希望をお届けできるよう鋭意努力し、患者さんとそのご家族や医療関係者へ更なる貢献をしてまいります」と述べている。
リブタヨ(セミプリマブ)とは リブタヨは免疫チェックポイント阻害薬の1つであり、T細胞の表面に発現しているPD-1を標的とする薬剤である。
(画像はリリースより) 参照元:サノフィ株式会社 プレスリリース