・治療歴のある再発/難治性古典的ホジキンリンパ腫患者が対象の第2相試験
・キイトルーダ+ICE併用療法の有効性・安全性を検証
・完全奏効率は86.5%を示し、客観的奏効率は97.3%、部分奏効は10.8%であった
3月16日、医学誌『JAMA Oncology』にて治療歴のある再発/難治性古典的ホジキンリンパ腫(cHL)患者に対する抗PD-1抗体薬であるキイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ、以下キイトルーダ)+ICE(イホスファミド+カルボプラチン+エトポシド)併用療法の有効性、安全性を検証した第2相試験(NCT03077828)の結果がGeorgia Cancer Center at Augusta UniversityのLocke J. Bryan氏らにより公表された。
本試験は、治療歴のある再発/難治性古典的ホジキンリンパ腫(cHL)患者(N=42人)に対して21日を1サイクルとして、1日目にキイトルーダ200mg+ICE療法を2サイクル投与後、自家造血幹細胞移植を実施し、キイトルーダ200mg単剤療法を1サイクル行った際の、完全奏効率(CR)、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、有害事象(AE)などを検証した第2相試験である。
本試験で評価可能であった37人における結果、主要評価項目である完全奏効率(CR)は86.5%(95%信頼区間:71.2-95.5%)、客観的奏効率(ORR)は97.3%、部分奏効(PR)は10.8%を示した。副次評価項目である2年無増悪生存率(PFS)は87.2%(95%信頼区間:77.3-98.3%)、2年全生存率(OS)は95.1%(95%信頼区間:88.8-100%)を示した。
一方の安全性として、これまでに報告されているICE療法におけるプロファイルと同様の傾向を示し、幹細胞の動員や採取、生着に対する悪影響は見られなかった。
以上の第2相試験の結果より、Locke J. Bryan氏らは「治療歴のある再発/難治性古典的ホジキンリンパ腫(cHL)患者に対する抗PD-1抗体薬であるキイトルーダ+ICE併用療法は、化学療法のみのレジメンと比較して抗腫瘍効果と忍容性が高いことが示唆されました」と結論を述べている。
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