微小残存病変陰性のB細胞性急性リンパ性白血病に対するCD19を標的とする二重特異性T細胞誘導免疫腫瘍療法ビーリンサイト+地固め化学療法、全生存期間を改善する米アムジェン社


  • [公開日]2023.01.17
  • [最終更新日]2023.01.04
この記事の3つのポイント
微小残存病変陰性のB細胞性急性リンパ性白血病患者が対象の第3相試験
・ビーリンサイト+地固め療法有効性安全性を地固め療法のみと比較検証
全生存期間は未到達であり、地固め化学療法単独群(71.4ヶ月)に対して死亡リスクを58%減少した

2022年12月13日、アムジェン社プレスリリースにて微小残存病変陰性のB細胞性急性リンパ性白血病(B-ALL)成人患者に対するB細胞上のCD19表面抗原を標的とする二重特異性T細胞誘導(BiTE)免疫腫瘍療法であるビーリンサイト(一般名:ブリナツモマブ、以下ビーリンサイト)+地固め化学療法療法の有効性、安全性を比較検証した第3相のE1910試験(NCT02003222)の主要評価項目である全生存期間(OS)の結果が公表された。

E1910試験は、微小残存病変陰性のB細胞性急性リンパ性白血病(B-ALL)成人患者(N=483人)に対して2.5ヶ月間の寛解導入療法を実施し(STEP1)、完全寛解状態を確認できた患者に対して高用量の化学療法を用いた強化療法を行い(STEP2)、完全寛解及び微小残存病変(MRD)の状態を全ての患者で確認し、地固め化学療法単独を4サイクル実施する群、もしくは28日を1サイクルとして地固め化学療法+ビーリンサイト併用療法を実施する群に無作為に振り分け(STEP3)、主要評価項目として全生存期間(OS)、重要な副次評価項目として再発生存期間(RFS)、微小残存病変(MRD)陰性率、有害事象(AE)を比較検証した第3相試験である。

本試験のフォローアップ期間中央値43ヶ月時点における結果、主要評価項目である全生存期間(OS)中央値は地固め化学療法単独群の71.4ヶ月に対して地固め化学療法+ビーリンサイト併用療法群で未到達と、地固め化学療法+ビーリンサイト併用療法群で死亡(OS)のリスクを58%(HR:0.42、95%信頼区間:0.24-0.75、P=0.003)減少した。また、フォローアップ期間約3.5年時点の全生存率(OS)は地固め化学療法単独群の65%に対して地固め化学療法+ビーリンサイト併用療法群で83%を示した。

一方の安全性として、地固め療法+ビーリンサイト併用療法に関する新たな安全性プロファイルは報告されなかった。

以上のE1910試験の全生存期間(OS)の結果を受けて、「微小残存病変陰性のB細胞性急性リンパ性白血病(B-ALL)成人患者に対するB細胞上のCD19表面抗原を標的とする二重特異性T細胞誘導(BiTE)免疫腫瘍療法ビーリンサイト+地固め化学療法は、地固め化学療法単独群に比べて死亡リスクを58%低下させました。このように全生存期間が著しく改善したことをうれしく思っており、できるだけ早く規制当局とデータを共有していきたいと考えています」と述べている。

BLINCYTO® (BLINATUMOMAB) ADDED TO CONSOLIDATION CHEMOTHERAPY SIGNIFICANTLY IMPROVES SURVIVAL IN ADULT PATIENTS WITH MEASURABLE RESIDUAL DISEASE-NEGATIVE B-LINEAGE ACUTE LYMPHOBLASTIC LEUKEMIA (B-ALL)(Amgen Inc. PressReleases)

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