HER2遺伝子変異陽性非小細胞肺がんの二次治療としてトラスツズマブ デルクステカンの適応追加を申請ー第一三共ー


  • [公開日]2022.12.20
  • [最終更新日]2022.12.19

2022年12月13日、第一三共株式会社は、「HER2遺伝子変異を有する非小細胞肺がん」の二次治療を効能・効果として、HER2に対する抗体薬物複合体(ADC)であるトラスツズマブ デルクステカン(DS-8201/T-DXd、以下T-DXd)の適応追加承認の申請を行ったと発表した。

肺がんは、世界において2番目に多いがん腫であり、非小細胞肺がんは、肺がんの約80~90%を占める。HER2遺伝子変異は非小細胞肺がんの約2~4%に見られると報告されている。HER2はがん細胞の表面に発現するタンパク質の1つであり、肺がんや乳がん、胃がんや大腸がんなどでよく見られる。しかし、現在国内において、HER2遺伝子変異を有する非小細胞肺がんに対して承認を取得している抗HER2療法は存在しない。

今回の申請は、第2相臨床試験であるDESTINY-Lung02試験やDESTINY-Lung01試験の結果に基づくもの。DESTINY-Lung02試験は、前治療歴のあるHER2遺伝子変異を有する非小細胞肺がん患者(N=80人)に対して、T-DXd5.4mg/kgを投与する群(N=52人)とT-DXd6.4mg/kgを投与する群(N=28人)における有効性安全性を評価した臨床試験。その結果は、9月に開催された欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2022)で発表された。

(参考:オンコロ ESMO 2022 がん種別にみたポイント

また、DESTINY-Lung01試験は前治療歴のある進行性非小細胞肺がん患者(N=91人)に対してT-DXd6.4mg/kg単剤を投与した際の有効性と安全性を検証した臨床試験である。
(参考:オンコロ 治療歴のあるHER2陽性の進行非小細胞肺がん患者に対する抗HER2抗体薬物複合体エンハーツ単剤療法、客観的奏効率55%を示す

第一三共は、リリースにて「HER2遺伝子変異を有する非小細胞肺がん二次治療における新たな選択肢を提供することで、国内のより多くの患者さんに貢献できるものと期待しております」と述べている。

なお、T-DXdは2022年9月にHER2遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんに対する希少疾病用医薬品の指定を受けている。

抗体薬物複合体(ADC)とは
抗体薬物複合体は、抗体と薬物(低分子化合物)を適切なリンカーを介して結合させた薬剤。がん細胞の表面に発現する標的因子に結合する抗体を介して、薬物をがん細胞へ直接伝達する。それにより薬物の全身曝露を抑えつつがん細胞への攻撃を高める。

参照元:
第一三共株式会社 プレスリリース

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