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転移性非扁平上皮非小細胞肺がんに対するファーストライン治療としての抗PD-1モノクローナル抗体薬ドスタルリマブ+化学療法、客観的奏効率46%を示す

[公開日] 2022.12.15[最終更新日] 2022.12.15

この記事の3つのポイント ・転移性非扁平上皮非小細胞肺がん患者が対象の第2相試験 ・ファーストライン治療としてのドスタルリマブ+化学療法の有効性・安全性をペムブロリズマブ+化学療法と比較検証 ・全患者群における客観的奏効率はドスタルリマブ+化学療法群46%に対してペムブロリズマブ+化学療法群37%を示した

2022年12月7日、英GSK社プレスリリースにて転移性非扁平上皮非小細胞肺がん患者に対するファーストライン治療としての抗PD-1モノクローナル抗体薬であるドスタルリマブ+化学療法の有効性、安全性を比較検証した第2相のPERLA試験の結果が公表された。

PERLA試験は、転移性非小細胞肺がん患者(N=243人)に対するファーストライン治療としてドスタルリマブ+化学療法を実施する群、もしくはペムブロリズマブ+化学療法を実施する群に振り分け、主要評価項目として盲検下独立中央画像評価に基づく客観的奏効率(ORR)、副次評価項目として主治医評価の無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、安全性などを比較検証した第2相試験である。

本試験の結果、主要評価項目である全患者群における客観的奏効率(ORR)はドスタルリマブ+化学療法群の46%(95%信頼区間:37.2-55.6%)に対してペムブロリズマブ+化学療法群で37%(95%信頼区間:28.3-46.1%)を示した。また、PD-L1陽性率別の客観的奏効率(ORR)は、TPS1%未満においてドスタルリマブ+化学療法群の28%に対してペムブロリズマブ+化学療法群で33%、TPS1%以上において59%に対して39%、TPS1%~49%において50%に対して34%、TPS50%以上において74%に対して48%を示した。

副次評価項目である無増悪生存期間(PFS)中央値はドスタルリマブ+化学療法群の8.8ヶ月(95%信頼区間:6.7-10.4ヶ月)に対してペムブロリズマブ+化学療法群で6.7ヶ月(95%信頼区間:4.9-7.1ヶ月)を示した(HR:0.70、95%信頼区間:0.50-0.98)。また、PD-L1陽性率別の無増悪生存期間(PFS)中央値は、TPS1%未満においてドスタルリマブ+化学療法群7.0ヶ月(95%信頼区間:4.9-9.7ヶ月)に対してペムブロリズマブ+化学療法群6.9ヶ月(95%信頼区間:4.7-9.6ヶ月、HR:0.77、95%信頼区間:0.46-1.28)、TPS1%以上において10.4ヶ月(95%信頼区間:6.8-13.6ヶ月)に対して6.1ヶ月(95%信頼区間:4.8-7.1ヶ月、HR:0.66、95%信頼区間:0.41-1.03)、TPS1%~49%において9.0ヶ月(95%信頼区間:5.3ヶ月-未到達)に対して5.4ヶ月(95%信頼区間:3.2-11.3ヶ月、HR:0.67、95%信頼区間:0.38-1.19)、TPS50%以上において10.4ヶ月(95%信頼区間:5.8ヶ月-未到達)に対して6.7ヶ月(95%信頼区間:4.2ヶ月-未到達、HR:0.60、95%信頼区間:0.27-1.29)を示した。

一方の安全性として、全グレードの治療関連有害事象(TRAE)発症率はドスタルリマブ+化学療法群の97%に対してペムブロリズマブ+化学療法群で97%であり、両群間で同等であった。グレード3以上の治療関連有害事象(TRAE)発症率はドスタルリマブ+化学療法群の59%に対してペムブロリズマブ+化学療法群で60%であった。また、既存の臨床試験で確認されているドスタルリマブの安全性プロファイルと一致しており、本試験で新たに確認された有害事象(AE)はなかった。最も多くの患者で確認された有害事象(AE)は貧血、無力症、吐き気、便秘、咳、呼吸困難、嘔吐、食欲減退、好中球減少であった。

以上のPERLA試験の結果より、GSK社のGlobal Head of Oncology DevelopmenであるHesham Abdullah氏は「転移性非扁平上皮非小細胞肺がん患者に対するファーストライン治療としてのドスタルリマブ+化学療法は、強力な抗腫瘍効果を示しました。このような良好な試験結果より、我々はドスタルリマブベースの治療の本疾患への治療選択肢への可能性を今後も探索していきます」と結論を述べている。

PERLA phase II trial of Jemperli (dostarlimab) plus chemotherapy shows positive results in first-line metastatic non-squamous non-small cell lung cancer(GSK plc. PressRelesases)
ニュース 肺がん ドスタルリマブ

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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