12月2日、英GSK社プレスリリースにて原発性進行/再発子宮内膜がん患者に対する抗PD-1モノクローナル抗体薬であるドスタルリマブ+化学療法の有効性、安全性を比較検証した第3相のRUBY試験におけるPART1の中間解析の結果が公表された。
RUBY試験はPART1、PART2に分かれている。PART1では原発性進行/再発子宮内膜がん患者に対してドスタルリマブ+カルボプラチン+パクリタキセル併用療法を実施し、その後ドスタルリマブ単剤を投与する群、もしくはプラセボ+カルボプラチン+パクリタキセル併用療法を実施し、その後プラセボを投与する群に、PART2では原発性進行/再発子宮内膜がん患者に対してドスタルリマブ+カルボプラチン+パクリタキセル併用療法を実施し、その後ドスタルリマブ+ニラパリブ併用療法を実施する群、もしくはプラセボ+カルボプラチン+パクリタキセル併用療法を実施し、その後プラセボを投与する群に無作為に振り分け、主要評価項目として主治医評価の無増悪生存期間(PFS)、副次評価項目として盲検下独立中央画像評価に基づく無増悪生存期間(PFS)、客観的奏効率(ORR)、奏効持続期間(DOR)、病勢コントロール率(DCR)、安全性などを比較検証した国際多施設共同ランダム化二重盲検下の第3相試験である。
本試験のPART1の中間解析の結果、主要評価項目である主治医評価の無増悪生存期間(PFS)はドスタルリマブ+標準化学療法群はプラセボ+標準化学療法群に比べて統計学有意に改善し、主要評価項目達成基準を満たした。また、サブグループ解析の結果、ミスマッチ修復欠損(dMMR)/マイクロサテライト不安定性の高い(MSI-H)患者群、全患者群でも無増悪生存期間(PFS)は統計学的有意に改善を示した。
副次評価項目である全生存期間(OS)は初回解析時点ではデータ未成熟であったが、ミスマッチ修復欠損(dMMR)/マイクロサテライト不安定性の高い(MSI-H)患者群、全患者群でもドスタルリマブ+標準化学療法群で改善傾向が示されている。
一方の安全性として、既存の臨床試験で確認されているドスタルリマブの安全性プロファイルと一致しており、本試験で新たに確認された有害事象(AE)は確認されなかった。ドスタルリマブ+標準化学療法群で最も多くの患者で確認された有害事象(AE)は吐き気、脱毛症、疲労、末梢神経障害、貧血、関節痛、便秘、下痢であった。
以上のRUBY試験におけるPART1の初回解析結果の結果より、GSK社のHesham Abdullah氏は「原発性進行/再発子宮内膜がん患者さんの治療選択肢は限られており、長期的予後は不良なため、新規の治療選択肢の開発が必要です。RUBY試験におけるポジティブな結果を受けて、原発性進行/再発子宮内膜がんに対する抗PD-1モノクローナル抗体薬ドスタルリマブについて新たな適応症の可能性として薬事承認の申請を検討していきたいです」と結論を述べている。
Jemperli (dostarlimab) RUBY phase III trial met its primary endpoint in a planned interim analysis in patients with primary advanced or recurrent endometrial cancer(GSK plc.)