治療歴のある再発/難治性多発性骨髄腫に対するダラザレックス+ボルテゾミブ+デキサメタゾン併用療法、全生存期間を改善Journal of Clinical Oncologyより


  • [公開日]2022.11.30
  • [最終更新日]2022.11.29
この記事の3つのポイント
・治療歴のある再発/難治性多発性骨髄腫患者が対象の第3相試験
・ダラザレックス+ボルテゾミブ+デキサメタゾン併用療法(D-Vd)の有効性安全性をボルテゾミブ+デキサメタゾン(Vd)と比較検証
全生存期間はD-Vd群49.6ヶ月であり、Vd群の38.5ヶ月に対して統計学的有意に延長した

11月22日、医学誌『Journal of Clinical Oncology』にて治療歴のある再発/難治性多発性骨髄腫(RRMM)患者に対する抗CD38モノクローナル抗体薬であるダラザレックス(一般名:ダラツムマブ、以下ダラザレックス)+ボルテゾミブ+デキサメタゾン併用療法の有効性、安全性を比較検証した第3相のCASTOR試験(NCT02136134)の最終解析の結果がErasmus MC Cancer InstituteのPieter Sonneveld氏らにより公表された。

CASTOR試験は、治療歴のある再発/難治性多発性骨髄腫(RRMM)患者に対してボルテゾミブ+デキサメタゾン+ダラザレックス併用療法を最大8サイクル実施する群、もしくはボルテゾミブ+デキサメタゾン併用療法を最大8サイクル実施する群に無作為に振り分け、主要評価項目として無増悪生存期間PFS)、副次評価項目として全生存期間(OS)などを比較検証した多施設共同ランダム化オープンラベルの第3相試験である。

本試験の主要解析では、治療歴のある再発/難治性多発性骨髄腫(RRMM)患者に対するボルテゾミブ+デキサメタゾン+ダラザレックス併用療法は、ボルテゾミブ+デキサメタゾン併用療法に比べて無増悪生存期間(PFS)を統計学有意に改善することが既に示されている。今回、副次評価項目である全生存期間(OS)の最終解析の結果が公表された。

本試験のフォローアップ期間中央値72.6ヶ月時点における結果、主要評価項目である全生存期間(OS)中央値は、ボルテゾミブ+デキサメタゾン+ダラザレックス併用群の49.6ヶ月に対してボルテゾミブ+デキサメタゾン併用群で38.5ヶ月と、ボルテゾミブ+デキサメタゾン+ダラザレックス併用群で死亡(OS)のリスクを26%減少(HR:0.74、95%信頼区間:0.59-0.92、P=0.0075)した。

また、事前設定したサブグループ解析の結果、年齢(65歳以上)、前治療歴(1もしくは2レジメン)、ISSステージIII、ハイリスク遺伝子異常あり、ボルテゾミブ全治療歴ありなどの患者背景に関わらず、ボルテゾミブ+デキサメタゾン+ダラザレックス併用群で全生存期間(OS)を改善することが示された。

一方の安全性として、10%以上の患者で確認されたグレード3もしくは4の治療関連有害事象(TRAE)は、血小板減少症がボルテゾミブ+デキサメタゾン+ダラザレックス併用群の46.1%に対してボルテゾミブ+デキサメタゾン併用群で32.9%、貧血が16.0%に対して16.0%、好中球減少症が13.6%に対して4.6%、リンパ球減少症が10.3%に対して2.5%、肺炎が10.7%に対して10.1%であった。

以上のCASTOR試験の最終解析の結果よりPieter Sonneveld氏らは「治療歴のある再発/難治性多発性骨髄腫(RRMM)患者に対する抗CD38モノクローナル抗体薬ダラザレックス+ボルテゾミブ+デキサメタゾン併用療法は、ボルテゾミブ+デキサメタゾン併用療法に比べて全生存期間(OS)を統計学有意に改善しました。第3相のPOLLUX試験と合わせて、初めて本疾患に対してダラザレックスベースの治療で全生存期間(OS)を改善した臨床試験です」と結論を述べている。

Overall Survival With Daratumumab, Bortezomib, and Dexamethasone in Previously Treated Multiple Myeloma (CASTOR): A Randomized, Open-Label, Phase III Trial(J Clin Oncol. 2022 Nov 22;JCO2102734. doi: 10.1200/JCO.21.02734.)

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