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CAR-T細胞カービクティ点滴静注が再発または難治性多発性骨髄腫に対する適応拡大承認を取得

[公開日] 2022.10.12[最終更新日] 2022.10.12

9月26日、ヤンセンファーマ株式会社は、「再発または難治性の多発性骨髄腫」を適応症として自家キメラ抗原受容体T細胞(CAR-T細胞)製品である「カービクティ点滴静注(一般名:シルタカブタゲン オートルユーセル、以下カービクティ)」の製造販売承認を取得したと発表した。

下記の条件を満たすもの

  • BCMA抗原を標的としたキメラ抗原受容体発現T細胞輸注療法の治療歴がない
  • 免疫調節薬、プロテアソーム阻害剤及び抗CD38モノクローナル抗体製剤を含む3つ以上の前治療歴を有し、かつ、直近の前治療に対して奏効が得られなかった又は治療後に再発した

多発性骨髄腫は、形質細胞が骨髄で異常に増え、がん化して骨髄腫細胞になることで発症する。骨痛や骨折、息切れ、倦怠感、免疫機能の低下、腎機能障害や血液障害などを停止、診断されることがある。

今回の承認は、国際共同第1b/2CARTITUDE-1試験(NCT03548207)の結果に基づく。CARTITUDE-1試験は、プロテアソーム阻害剤、免疫調整薬、抗CD38モノクローナル抗体製剤による治療歴があり、直近の前治療中もしくは治療後に病勢進行が認められた再発または難治性の多発性骨髄腫の成人患者に対して、カービクティを1回静脈注射し、有効性と安全性を評価した第1b/2相試験。

同試験の結果、全奏効率は69.6%、67%の患者で厳格な完全奏功を達成し、日本人患者においても同様の結果を示した。

なお、同試験の結果は、2022年の米国臨床腫瘍学会(ASCO)の年次総会でも発表された。

カービクティとは カービクティとは、B細胞成熟抗原(BCMA)を標的とする単ドメイン抗体2つを含む特徴的な構造を持つ自家キメラ抗原受容体T細胞(CAR-T細胞)製品であり、BCMAを発現する細胞を認識し除去するCARをコードする遺伝子を挿入することで、患者のT細胞を再プログラミングする。CARは、BCMAが発現した標的細胞と結合するとT細胞の活性化、増殖、標的細胞の消失を促す。カービクティは患者さんに対して個別に製造され、治療の際は単回の静脈投与を行う。

参照元:
ヤンセンファーマ株式会社 プレスリリース
ニュース 多発性骨髄腫 シルタカブタゲン オートルユーセル

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