・KRAS G12C遺伝子変異陽性の非小細胞肺がん患者が対象の第3相試験
・ルマケラス単剤療法の有効性・安全性をドセタキセルと比較検証
・無増悪生存期間5.6ヶ月を示し、ドセタキセル単剤群(4.5ヶ月)に対して高率を示した
9月11日、米アムジェン社プレスリリースにてKRAS G12C遺伝子変異陽性の局所進行性/切除不能非小細胞肺がん(NSCLC)患者に対するKRAS G12C阻害薬であるルマケラス(一般名:ソトラシブ、以下ルマケラス)単剤療法の有効性、安全性を比較検証した第3相のCodeBreaK 200試験の主要評価項目、重要な副次評価項目の結果が公表された。
本試験の結果、複数治療歴のある患者群における主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)は、ルマケラス単剤群の5.6ヶ月に対してドセタキセル単剤群4.5ヶ月と、ルマケラス単剤群で病勢進行または死亡(PFS)のリスクを34%(HR:0.66、95%信頼区間:0.51-0.86、P=0.002)減少した。1年無増悪生存率(PFS)はルマケラス単剤群で10%、ドセタキセル単剤群で25%であった。
重篤な副次評価項目である客観的奏効率(ORR)は、ルマケラス単剤群の28%に対してドセタキセル単剤群で13%と、ルマケラス単剤群で統計学的有意に高率であった(P<0.001)。また、病勢コントロール率(DCR)はルマケラス単剤群で83%、ドセタキセル単剤群で60%をそれぞれ示した。全生存期間(OS)中央値は、両群間で統計学的有意な差は確認されなかったが、死亡(OS)イベント数等により十分な検出力を有さなかった。
グレード3以上の治療関連有害事象(TRAE)発症率は、ルマケラス単剤群の33%に対してドセタキセル単剤群で40%、重篤な有害事象(SAE)発症率は、ルマケラス単剤群の11%に対してドセタキセル単剤群で23%であり、ルマケラス単剤群で低率であった。
15%以上の患者で確認された全グレードの治療関連有害事象(TRAE)は、下痢がルマケラス単剤群の34%に対してドセタキセル単剤群で19%、倦怠感がルマケラス単剤群の7%に対してドセタキセル単剤群で25%、脱毛がルマケラス単剤群の1%に対してドセタキセル単剤群で21%、吐き気がルマケラス単剤群の14%に対してドセタキセル単剤群で20%、貧血がルマケラス単剤群の3%に対してドセタキセル単剤群で18%であった。
以上のCodeBreaK 200試験の結果より、Sarah Cannon Research Institute at Tennessee OncologyのMelissa L. Johnson氏は「複数治療歴のあるKRAS G12C遺伝子変異陽性の局所進行性/切除不能非小細胞肺がん(NSCLC)は治療選択肢が限られており、本治療はこの疾患に対する初のKRAS阻害薬の第3相試験です。ルマケラスの奏効率はドセタキセルの奏効率の2倍以上を示したことは心強いことです」と述べている。
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