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リムパーザ、BRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の再発高リスク乳がんに対する術後薬物療法としての適応拡大承認を取得ーアストラゼネカー


  • [公開日]2022.09.01
  • [最終更新日]2022.09.03

8月25日、アストラゼネカ株式会社は、「BRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性で再発高リスクの乳がん」に対して、PARP阻害薬であるリムパーザ(一般名:オラパリブ、以下リムパーザ)の適応拡大承認を8月24日付で取得したと発表した。

乳がんは世界で最も患者数の多いがん腫であり、そのうちの約90%が早期乳がんであるといわれている。早期乳がんは、遠隔転移性疾患がなく乳房に限局したものと定義されているが、高リスクの臨床的および/または病理学的特徴のある患者では、最大30%で数年以内の再発が認められる。また、BRCA遺伝子変異を有する乳がんの場合、変異のない患者と比べて診断時期が若年になる可能性があり、日本人を含むアジア人患者の約10%はBRCA遺伝子変異を有すると報告されている。

今回の承認取得は、第3相OlympiA試験の結果に基づくもの。同試験は、BRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の高リスク早期乳がんのうち、根治的な局所治療および術前もしくは術後補助化学療法を完了した患者を対象に術後薬物療法としてリムパーザを投与した場合の有効性安全性プラセボと比較検証した臨床試験である。

同試験の結果、主要評価項目である浸潤性疾患のない生存期間(iDFS)において、リムパーザ群はプラセボ群に対して統計学的かつ臨床的に有意な改善を認めた(HR:0.58、98.5%信頼区間:0.41-0.82、p<0.0001)。また、副次評価項目である全生存期間OS)においても、リムパーザ群がプラセボ群に対して統計学的かつ臨床的に有意な改善を認めた(HR:0.68、98.5%信頼区間:0.47-0.97、p=0.009)。一方、安全性としては過去の臨床試験のプロファイルと一貫していた。

アストラゼネカ研究開発本部長の大津智子氏はプレスリリースにて、「BRCA遺伝子変異を有するHER2陰性の早期乳がん患者さんは再発リスクが高く、BRCA遺伝子変異のある患者さんは変異のない患者さんよりも若年で発症することが多くなります。リムパーザは再発リスクの高い早期乳がんの術後薬物療法として承認された初めてのPARP阻害剤であり、今回の承認でこのような疾患に対して新しい選択肢を提供できることを大変嬉しく思います」と述べている。

リムパーザ(オラパリブ)とは
リムパーザは、BRCA1/2遺伝子変異や他の薬剤(新規ホルモン製剤など)によって誘発される相同組換え修復(HRR)の欠損を有する細胞または腫瘍のDNA損傷応答(DDR)を阻害する標的治療薬。DNA一本鎖切断に結合するPARPに結合し、複製フォークの停止と崩壊を引き起こすことにより、DNA二本鎖を切断しがん細胞を死滅させる作用を有する。

BRCA遺伝子変異とは
損傷したDNAを修復するタンパクを生成し、細胞の安定性維持に関わる乳がん感受性遺伝子。BRCA1/2遺伝子に変異があると、BRCAタンパクが生成されなかったり、DNAの修復が行われず細胞が不安定になることがある。それにより、がん化につながる遺伝子異常を引き起こす可能性が高くなり、PARP阻害剤への感受性を高める。

参照元:
アストラゼネカ株式会社 プレスリリース

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