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再発または難治性末梢T細胞リンパ腫に対するダルビアスなどの承認了承、非小細胞肺がんに対するテセントリク術後補助療法も厚労省薬食審医薬品第二部会にて


  • [公開日]2022.05.16
  • [最終更新日]2022.05.23

5月12日、厚生労働省薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会は、審議項目として3製品の審議を行い、うち2製品が抗がん剤関連であった。また、報告事項として3製品を報告し、そのすべてががん関連であった。

報告事項:医薬品医療機器総合機構(PMDA)の審査段階において、承認して差し支えないとされ、部会では審議せず報告のみでいいと判断されたもの。

審議品目

ダルビアス点滴静注用135mg(一般名:ダリナパルシン)

効能・効果:再発または難治性末梢T細胞リンパ腫
申請企業:ソレイジアファーマ

ダルビアスは新規のミトコンドリア標的薬剤。ミトコンドリア機能の障害、活性酸素の産生増加、細胞にシグナル伝達系への作用が機序として推定されており、細胞周期の停止とアポトーシスを誘導することで抗腫瘍効果を示す有機ヒ素化合物。末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)は悪性リンパ腫の1つであり、T細胞リンパ腫の中では患者数の多い疾患であるが、標準治療が確立されていないため、アンメットメディカルニーズが高い疾患である。

アドセトリス点滴静注用50mg(一般名:ブレンツキシマブ ベドチン(遺伝子組換え))

効能・効果:CD30陽性のホジキンリンパ腫
申請企業:武田薬品

アドセトリスはCD30に特異的に作用する抗体薬物複合体(ADC)。ホジキンリンパ腫の一部では、がん細胞の表面にCD30というタンパク質を発現する。そのCD30を標的とし、結合することによって、がん細胞内にアドセトリスが取り込まれ、薬剤を放出することでがん細胞の増殖を阻止する。

今回の承認により、小児のCD30陽性ホジキンリンパ腫に対して一次治療で選択できるようになった。小児のホジキンリンパ腫は年間の推定罹患者数60人程度であり、悪性リンパ腫の中でも発症頻度は低いと言われている。

報告品目

テセントリク点滴静注1200mg(一般名:アテゾリズマブ(遺伝子組換え))

効能・効果:非小細胞肺がんの術後補助療法
申請企業:中外製薬

テセントリクは免疫チェックポイント阻害薬の1つであり抗PD-L1抗体薬。がん表面に発現しているPD-L1に結合して免疫細胞の働きが抑制されないように働く。早期がんで手術を行った患者の約半数が再発を経験しており、治癒率を向上させるための治療選択が求められていた。今回の承認により、初めての非小細胞肺がんの術後補助療法としてのがん免疫療法薬となった。

今回の承認の基となったIMpower010試験において手術後に最大4サイクルシスプラチンを含む補助化学療法を受けた患者において支持療法BSC)と比較して有効性が示された。

オプジーボ(一般名:ニボルマブ(遺伝子組換え))

効能・効果:根治切除不能な進行または再発食道がん
申請企業:小野薬品工業

オプジーボは、免疫チェックポイント阻害薬のひとつ。programmed death-1(PD-1)とPD-1リガンドの経路を阻害することで、身体の免疫系を利用してがんを攻撃する。

ヤーボイ(一般名:イピリムマブ(遺伝子組換え))

効能・効果:根治切除不能な進行または再発食道がん
申請企業:ブリストル・マイヤーズ スクイブ

ヤーボイは、T細胞の活性化を抑制する調節因子である細胞傷害性Tリンパ球抗原-4(CTLA-4)に結合するヒトモノクローナル抗体。ヤーボイはCTLA-4と結合し、CTLA-4とそのリガンドであるCD80/CD86との相互作用を阻害する。それにより腫瘍浸潤エフェクターT細胞の活性化と増殖など、T細胞の活性化と増殖が促される。また、CTLA-4 のシグナル伝達が阻害されると、制御性T細胞の機能が低下し、抗腫瘍免疫応答を含むT細胞の反応性が向上する可能性が示唆されている。

これまで食道がんの治療においては、オプジーボは単剤療法2次治療として承認されていたが、今回の併用療法の承認で、一次治療からの選択が可能となる。

参照元:
厚生労働省 薬事・食品衛生審議会(薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会)

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