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ステージIVA~IVB上咽頭がんに対する導入療法としてのパクリタキセル+シスプラチン+カペシタビン併用療法、治療成功生存率を改善JAMA Oncologyより


  • [公開日]2022.04.08
  • [最終更新日]2022.04.08
この記事の3つのポイント
ステージIVA~IVB上咽頭がん患者が対象の第3相試験
導入療法としてのパクリタキセルシスプラチンカペシタビン有効性安全性をシスプラチン+フルオロウラシルと比較検証
・3年治療成功生存率はパクリタキセル+シスプラチン+カペシタビン併用群で83.5%と、
 シスプラチン+フルオロウラシル併用群の68.9%と比較して改善を示した

2022年3月24日、医学誌『JAMA Oncology』にてステージIVA~IVB上咽頭がん患者に対する導入療法としてのパクリタキセル+シスプラチン+カペシタビン併用療法、シスプラチン+フルオロウラシル併用療法の有効性、安全性を比較検証した第3相試験(NCT02940925)の結果がSun Yat-sen University Cancer CenterのWang-Zhong Li氏らにより公表された。

本試験は、ステージIVA~IVB上咽頭がん患者(N=238人)に対する導入療法として21日を1サイクルとして1日目にパクリタキセル150mg/m2+1日目にシスプラチン60mg/m2+1~14日目に1日2回カペシタビン1000mg/m2併用療法を2サイクル実施し、化学放射線療法を実施する群(N=118人)、もしくは1日目にシスプラチン100mg/m2+1~5日目に1日1回フルオロウラシル800mg/m2併用療法を2サイクル実施し、化学放射線療法を実施する群(N=120人)に1対1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目として治療成功生存率(failure-free survival)、主要評価項目として遠隔転移生存率、全生存率、安全性等を比較検証した第3相試験である。

本試験に登録された238人の患者背景は下記の通りである。性別は男性78.6%(N=187人)。年齢中央値は45歳(18-65歳)。以上の背景を有する患者に対する、フォローアップ期間中央値48.4ヶ月時点における結果は下記の通りである。

主要評価項目である3年治療成功生存率(failure-free survival)は、パクリタキセル+シスプラチン+カペシタビン併用群の83.5%(95%信頼区間:77.0-90.6%)に対してシスプラチン+フルオロウラシル併用群の68.9%(95%信頼区間:61.1-77.8%)を示し、シスプラチン+フルオロウラシル併用群に比べてパクリタキセル+シスプラチン+カペシタビン併用群で治療成功生存(failure-free survival)のリスクを53%減少(HR:0.47、95%信頼区間:0.28-0.79、P=0.004)した。

副次評価項目である遠隔転移発症のリスクは、シスプラチン+フルオロウラシル併用群に比べてパクリタキセル+シスプラチン+カペシタビン併用群で減少(HR:0.49、95%信頼区間:0.24-0.98、P=0.04)、局所再発のリスクはシスプラチン+フルオロウラシル併用群に比べてパクリタキセル+シスプラチン+カペシタビン併用群で減少(HR:0.40、95%信頼区間:0.18-0.93、P=0.03)した。一方、早期の全生存率(OS)はシスプラチン+フルオロウラシル併用群に比べてパクリタキセル+シスプラチン+カペシタビン併用群で統計学的有意な差は確認されなかった(HR:0.45、95%信頼区間:0.17-1.18、P=0.10)。

以上の第3相試験の結果よりWang-Zhong Li氏らは「ステージIVA~IVB上咽頭がん患者に対する導入療法としてのパクリタキセル+シスプラチン+カペシタビン併用療法は、シスプラチン+フルオロウラシル併用療法に比べて治療成功生存率(failure-free survival)を改善しました」と結論を述べている。

Effect of Induction Chemotherapy With Paclitaxel, Cisplatin, and Capecitabine vs Cisplatin and Fluorouracil on Failure-Free Survival for Patients With Stage IVA to IVB Nasopharyngeal Carcinoma
A Multicenter Phase 3 Randomized Clinical Trial(JAMA Oncol. 2022 Mar 24. doi:10.1001/jamaoncol.2022.0122)

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