再発/難治性多発性骨髄腫に対するイベルドミド+デキサメタゾン併用療法、客観的奏効率26.2%を示すASH 2021


  • [公開日]2022.01.05
  • [最終更新日]2022.01.04
この記事の3つのポイント
・再発/難治性多発性骨髄腫患者が対象の第1/2相試験
・イベルドミド+デキサメタゾン併用療法有効性安全性を検証
・客観的奏効率は26.2%を示し、そのうち1人は厳密な完全奏効率を示した

2021年12月11日~13日に開催された、第63回米国血液学会(ASH2021)にて複数治療歴のある再発/難治性多発性骨髄腫(RRMM)患者に対するセレブロンE3ユビキチンリガーゼモジュレーター(CELMoD)であるIberdomide(イベルドミド、CC-220)+デキサメタゾン併用療法の有効性、安全性を検証した第1/2相のCC-220-MM-001試験(NCT02773030)の結果がEmory UniversityのSagar Lonial MD FACP氏らにより公表された。

CC-220-MM-001試験は、3レジメン以上の前治療歴のある再発/難治性多発性骨髄腫(RRMM)患者(N=107人)に対して28日を1サイクルとして1~21日目にIberdomide(CC-220)1.6mg+1、8、15、22日目に1日1回デキサメタゾン40mg(75歳以上は20mg)併用療法を実施し、主要評価項目として客観的奏効率(ORR)、副次評価項目として安全性等を検証した第1/2相試験である。

本試験が開始された背景として、多発性骨髄腫は複数の治療選択肢が近年開発されているが、依然として完治できない疾患である。特に、再発/難治性多発性骨髄腫は新規の治療選択肢の開発が必要である。セレブロンE3ユビキチンリガーゼモジュレーター(CELMoD)であるIberdomide(CC-220)は、基礎試験にてデキサメタゾンとの併用療法により相乗的な抗腫瘍効果を示すことが明らかになっている。以上の背景より、本試験が開始された。

本試験でIberdomide(CC-220)+デキサメタゾン併用療法が投与された患者(N=107人)の年齢中央値は64歳(44-83歳)。髄外形質細胞腫を有する患者は25.2%、高リスクの細胞遺伝学異常を有する患者は29.9%であった。前治療歴レジメン中央値は6レジメン(3-23レジメン)。前治療歴の種類は造血幹細胞移植が78.5%、プロテアソーム阻害薬が100%、IMiD(免疫調整薬)が100%、抗CD38抗体が100%。以上の背景を有する患者に対する本試験の結果は下記の通りである。

主要評価項目である客観的奏効率(ORR)は26.2%を示し、奏効の内訳は厳密な完全奏効率(sCR)は0.9%(N=1人)、最良部分奏効率(CR)は7.5%(N=8人)、部分奏効率(PR)は17.8%(N=19人)。臨床的有効率(clinical benefit rate)は36.4%、病勢コントロール率DCR)は79.4%を示した。

奏効持続期間(DOR)中央値は7.0ヵ月(95%信頼区間:4.5–11.3ヵ月)、無増悪生存期間PFS)中央値は3.0ヵ月(95%信頼区間:2.8–3.7ヵ月)、全生存期間OS)中央値は11.2ヵ月(95%信頼区間:9.0ヵ月-未到達)を示した。

一方の安全性として、グレード3~4の治療関連有害事象(TRAE)発症率は82.2%(N=88人)で、20%以上の患者で確認された主なグレード3~4の治療関連有害事象(TRAE)は好中球減少症が44.9%、貧血が28.0%、血小板減少症が21.5%、リンパ球減少症が20.6%であった。なお、治療関連有害事象(TRAE)によるIberdomide(CC-220)の治療中断は52.3%、減量は18.7%であった。

以上のCC-220-MM-001試験の結果よりSagar Lonial、MD、FACP氏らは「複数治療歴のある再発/難治性多発性骨髄腫(RRMM)患者に対するセレブロンE3ユビキチンリガーゼモジュレーター(CELMoD)Iberdomide(CC-220)+デキサメタゾン併用療法は良好な抗腫瘍効果を示し、忍容性も管理可能な内容でした。この結果は多発性骨髄腫におけるIberdomide(CC-220)のさらなる開発を支持するものとなりました」と結論を述べている。

Iberdomide (IBER) in Combination with Dexamethasone (DEX) in Patients (pts) with Relapsed/Refractory Multiple Myeloma (RRMM): Results from the Dose-Expansion Phase of the CC-220-MM-001 Trial(ASH2021 Annual Meeting&Exposition Abstract#162)

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