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高リスクの化学療法抵抗性または再発性妊娠性絨毛性腫瘍に対するCamrelizumab+アパニチブ併用療法、完全奏効率50%を示す

[公開日] 2021.10.13[最終更新日] 2021.10.13

この記事の3つのポイント ・高リスクの化学療法抵抗性または再発性妊娠性絨毛性腫瘍患者が対象の第2相試験 ・Camrelizumab+アパニチブ併用療法の有効性・安全性を検証 ・客観的奏効率は55%、完全奏効率は50%を示した

2021年10月5日、医学誌『The Lancet Oncology』にて高リスクの化学療法抵抗性または再発性妊娠性絨毛性腫瘍患者に対する抗PD-1抗体薬であるCamrelizumab+血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)選択的阻害薬であるアパニチブ併用療法の有効性、安全性を検証した第2相試験(NCT04047017)の結果がPeking Union Medical College HospitalのHongyan Cheng氏らにより公表された。

本試験は、高リスクの化学療法抵抗性または再発性妊娠性絨毛性腫瘍患者に対して4週を1サイクルとして1日目、15日目にCamrelizumab200mg+1日1回アパニチブ250mg併用療法を病勢進行または予期せぬ有害事象(AE)が発現するまで投与し、主要評価項目として客観的奏効率(ORR)を検証したシングルアームオープンラベルの第2相試験である。

本試験のフォローアップ期間中央値18.5ヶ月時点における結果は下記の通りである。主要評価項目である客観的奏効率(ORR)は55%(95%信頼区間:32~77%)、奏効の内訳は完全奏効率(CR)50%(N=10人、95%信頼区間:27~73%)を示した。

一方の安全性として、最も多くの患者で確認されたグレード3以上の治療関連有害事象(TRAE)は高血圧が25%(N=5人)、皮膚障害が20%(N=4人)、好中球減少症が10%(N=2人)であった。なお、グレード4、5の治療関連有害事象(TRAE)は確認されなかった。

以上の第2相試験の結果よりHongyan Cheng氏らは「高リスクの化学療法抵抗性または再発性妊娠性絨毛性腫瘍患者に対する抗PD-1抗体薬Camrelizumab+血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)選択的阻害薬アパニチブ併用療法は良好な抗腫瘍効果を示し、忍容性も問題ありませんでした。高リスクの化学療法抵抗性または再発性妊娠性絨毛性腫瘍に対するサルベージ療法の選択肢となり得ます」と結論を述べている。 Camrelizumab plus apatinib in patients with high-risk chemorefractory or relapsed gestational trophoblastic neoplasia (CAP 01): a single-arm, open-label, phase 2 trial(Camrelizumab plus apatinib in patients with high-risk chemorefractory or relapsed gestational trophoblastic neoplasia (CAP 01): a single-arm, open-label, phase 2 trial)

ニュース VEGFR

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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