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キイトルーダ、MSI-Highを有する結腸/直腸がんとホルモン受容体陰性HER2陰性乳がんに対する適応拡大承認を取得ーMSDー


  • [公開日]2021.08.30
  • [最終更新日]2021.08.30

8月25日、MSD株式会社は、抗PD―1抗体薬であるキイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ、以下キイトルーダ)について、新たに「治癒切除不能な進行/再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸/直腸がん」と「PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能または再発乳がん」に対する承認を取得したと発表した。

治癒切除不能な進行/再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸がんに対する適応拡大は、国際共同第3相試験KEYNOTE-177試験の結果などに基づくもの。KEYNOTE-177試験は、化学療法歴のない治癒切除不能な進行/再発のミスマッチ修復(MMR)欠損またはMSI-Highを有する結腸/直腸がん患者(N=307人)を対象に、キイトルーダの有効性安全性を化学療法群と比較した。その結果、主要評価項目である無増悪生存期間PFS)を統計学的有意に延長し、病勢進行、死亡リスクを40%減少した(HR:0.60、95%信頼区間:0.45-0.80)。

一方、PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能または再発乳がんに対する適応拡大は、国際共同第3相試験KEYNOTE-355試験の結果などに基づいている。KEYNOTE-355試験は、化学療法歴のない転移/再発または局所進行性のトリプルネガティブ乳がん患者(N=847人)を対象に、キイトルーダ+化学療法(nab-パクリタキセル、パクリタキセル、ゲムシタビン+カルボプラチン)群とプラセボ+化学療法群に割り付け、キイトルーダの有効性と安全性を評価した臨床試験。同試験ではPD-L1陽性(CPS≧10)の患者群(N=323人)において、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)を統計学的有意に延長し、病勢進行、死亡リスクを35%減少した(HR:0.65、95%信頼区間:0.49-0.86)。

キイトルーダは、T細胞発現する受容体PD-1に結合し、そのリガンドであり腫瘍細胞に発現するPD-L1とPD-L2とPD-1との結合を阻害することによって抗腫瘍活性の抑制を解除する抗PD-1モノクローナル抗体。2017年に日本でも発売され、これまでに8つのがん種に対して適応を取得している。また、現在は30種類以上のがん種、1500以上の臨床試験で有効性の検討が行われている。

結腸/直腸がん(大腸がん)とは
結腸/直腸がんは、結腸または直腸に発生するがん。通常、結腸や直腸の内側の粘膜にポリープと呼ばれる腫瘍として発生し、時間をかけてがん化する。日本における診断数は年間15万人以上にのぼり、罹患数は第1位、年間推定約5万人以上が死亡しており、死亡数は第2位を占めるがん種。欧米のデータでは、切除不能大腸がんの約5%(日本では約2~3%)にMSI-Highが認められ、標準治療である化学療法の有効性に関するエビデンスが乏しく、予後不良の傾向があることから、新規治療薬の開発が求められている。

乳がんとは
乳がんは、女性のがんの中で最も多く、国内における新規患者数は年間に約9万5千人、死亡者数は年間約1万5千人と推定されている。好発年齢は40歳代後半〜60歳代後半である。乳がんは、主にホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)受容体、ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)、がん細胞の増殖能(Ki67)という3つの要素をから5つのサブタイプに分類ができる。その一つのトリプルネガティブ乳がん(TNBC)は、ホルモン受容体の発現やHER2過剰発現を伴わないサブタイプであり、乳がん全体の約15%を占め、他のタイプの乳がんに比べ若年に好発し、一般に増殖能が高く生存期間も短いといわれている。

参照元:
MSD株式会社 ニュースリリース

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