新規ミトコンドリア標的薬ダリナパルシン、再発または難治性の末梢性T細胞リンパ腫に対する適応で製造販売承認を申請ーソレイジア・ファーマー


  • [公開日]2021.07.06
  • [最終更新日]2021.07.08

6月30日、ソレイジア・ファーマ株式会社は、抗がん剤であるダリナパルシン(一般名、開発コード:SP-02、以下ダリナパルシン)について、再発または難治性の末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)を適応症として日本国内における製造販売承認申請を行ったと発表した。

PTCLはT細胞リンパ腫の中で比較的患者数が多いがん種。悪性リンパ腫はホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫に大別され、さらに非ホジキンリンパ腫はB細胞リンパ腫とT細胞リンパ腫に分けられる。PTCL海外のガイドラインによると、臨床試験への参加やCHOP療法など多剤併用の化学療法が推奨されているが、ファーストライン治療、再発/難治例対してのどちらも標準治療が確立されておらず、アンメット・メディカル・ニーズの高い疾患である。

今回の申請は、アジア国際共同第2相試験(NCT02653976)の結果などに基づくもの。同試験は再発または難治性のPTCL患者を対象にダリナパルシン単剤療法有効性安全性を検討した。その詳細な結果については、今後国際学会で発表する予定としている。

同社代表取締役社長の荒井好裕氏はプレスリリースにて、「再発または難治性のPTCLに対しては、現時点で標準治療は確立されておりません。このような状況下において、これまで承認された治療薬とは異なる新規作用機序を有するSP-02は、再発または難治性のPTCLの新たな治療選択肢として医療現場に貢献できると確信しています」と述べている。

ダリナパルシン(SP-02)とは
ダリナパルシン(SP-02)は抗腫瘍活性を有する有機ヒ素化合物で、さまざまな血液がん固形がんの治療薬として開発が進められてきた新規のミトコンドリア標的薬剤。ミトコンドリア機能を障害、活性酸素種の産生を増加させ、細胞内シグナル伝達系へ作用すると考えられており、細胞周期の停止およびアポトーシスを誘導することで抗腫瘍効果を示すとされている。

参照元:
ソレイジア・ファーマ株式会社 ニュースリリース

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