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皮下投与製剤ダラキューロ、多発性骨髄腫の適応で発売ーヤンセンファーマー


  • [公開日]2021.05.21
  • [最終更新日]2021.05.21

5月19日、ヤンセンファーマ株式会社は、多発性骨髄腫の治療薬として「ダラキューロ配合皮下注(一般名:ダラツムマブ(遺伝子組換え)・ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)、以下ダラキューロ)」を発売したと発表した。

ダラキューロはヒト型抗CD38モノクローナル抗体であるダラツムマブ(遺伝子組換え)とボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)を配合した皮下投与製剤。ダラツムマブ点滴静注は、多発性骨髄腫の治療薬として複数のレジメンにおいて承認されており、日本、海外ともに各種ガイドラインでもダラツムマブは推奨されている(日本においてはダラツムマブ単剤療法は未承認)。しかし、インフュージョンリアクションの予防のために投与の際に500ml~1Lの補液が必要となり投与時間が長時間になっている。今回ダラキューロが承認されたことにより、投与時間は3~5分と短縮され、固定用量投与に伴い手順が簡素化されるため、医療従事者、患者ともに負担が軽減されると期待されている。

今回の承認は、国際共同第3相MMY3012試験/COLUMBA試験をはじめ、国内第1相MMY1008試験、海外第1b相MMY1004試験/PAVO試験、国際共同第2相MMY2040試験/PLEIADES試験の結果に基づくもの。MMY3012試験/COLUMBA試験は、プロテアソーム阻害剤(PI)および免疫調整薬(IMiDs)を含む3ライン以上の前治療歴を持つ、またはPIおよびIMiDsに治療抵抗性を示す再発/難治性多発性骨髄腫患者(N=522人)を対象に、ダラキューロ投与群(N=263人)とダラツムマブ点滴投与群(N=259人)に割り付け有効性と安全性を比較検証した。その結果、主要評価項目の全奏効率ORR)と最高血清中トラフ濃度でダラキューロの非劣性と安全性が確認された。

ヤンセン株式会社の代表取締役社長である關口修平氏は「ダラキューロの販売開始は、科学の力と画期的な発想力で、ヘルスケアを進化させるという私たちの決意を体現するものです。ヤンセンは、ダラキューロを通じて、多発性骨髄腫治療における革新を牽引し、患者さんにとって治療の利便性を高める取り組みを続けていきます。今後、治療に費やしていた時間が短縮され、患者さんが他に大切なことに時間を割けるようになることを、大変嬉しく思います」と述べている。

多発性骨髄腫は、形質細胞が骨髄で異常に増殖し、がん化して骨髄腫細胞になることで発症する。多発性骨髄腫の2019年の罹患数は7800人、死亡数は4500人と推計されている。無症状のこともあるが、骨痛や骨折、息切れ、倦怠感、免疫機能の低下、腎機能障害や血液障害などにより受診したことがきっかけで診断されることもある。

ダラツムマブとは
ダラツムマブはCD38を標的とするモノクローナル抗体。多発性骨髄腫の表面に過剰発現するシグナル伝達分子のCD38に結合することによって作用する。くすぶり型などのCD38が発現する他のタイプの多発性骨髄腫における可能性の評価を目的に、複数の臨床試験が、進行中または計画中である。日本においては、再発/難治性多発性骨髄腫に対して、レナリドミドおよびデキサメタゾンとの併用療法とボルテゾミブおよびデキサメタゾンとの併用療法、カルフィルゾミブ、デキサメタゾンとの併用療法が承認されている。未治療の多発性骨髄腫に対しては、ボルテゾミブ、メルファランとプレドニゾロンとの併用療法、レナリドミドとデキサメタゾンとの併用療法が承認されている。

ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)とは
ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)は真皮の結合基質であるヒアルロン酸をN-アセチルグルコサミンの四糖類、または六糖類のサブユニットおよびグルクロン酸間の結合を加水分解しヒアルロン酸を脱重合する。これにより皮下組織に薬剤を注入する際の抵抗を減少させ、薬剤の体内への浸透と分散を促進する。

参照元:
ヤンセンファーマ株式会社 プレスリリース

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