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未分化甲状腺がんに対するチロシンキナーゼ阻害薬レンビマ単剤療法、客観的奏効率は2.9%Journal of Clinical Oncologyより


  • [公開日]2021.05.20
  • [最終更新日]2021.05.20
この記事の3つのポイント
・未分化甲状腺がん患者が対象の第2相試験
・レンビマ単剤療法有効性安全性を検証
・客観的奏効率は2.9%と、有効な抗腫瘍効果は期待できない可能性

2021年5月7日、医学誌『Journal of Clinical Oncology』にて未分化甲状腺がん患者に対するチロシンキナーゼ阻害薬であるレンビマ(一般名:レンバチニブ、以下レンビマ)単剤療法の有効性、安全性を比較検証した第2相試験(NCT02657369)の結果がMassachusetts General HospitalのLori J. Wirth氏らにより公表された。

本試験は、未分化甲状腺がん(ATC)患者(N=34人)に対して1日1回レンビマ24mg単剤療法を投与し、主要評価項目として主治医評価の客観的奏効率(ORR)、副次評価項目として無増悪生存期間PFS)、全生存期間OS)を検証した国際多施設共同オープンラベルの第2相試験である。

本試験が開始された背景として、未分化甲状腺がんの予後は不良であり、特にBRAF/NTRK遺伝子変異、RET融合遺伝子を有する未分化甲状腺がんは有効的な治療法がなく、アンメッドメディカルニーズの高い疾患である。チロシンキナーゼ阻害薬であるレンビマ単剤療法は、小規模の研究において、未分化甲状腺がん患者に対して良好な抗腫瘍効果が確認されている。そのため、未分化甲状腺がんに対するレンビマ単剤療法の有用性を検証する目的で本試験が開始された。

本試験の結果、主要評価項目である主治医評価の客観的奏効率(ORR)は2.9%(95%信頼区間:0.1~15.3%)、1人の患者で部分奏効率(PR)が示された。また、30%以上の腫瘍縮小は3人の患者で確認されている。副次評価項目である無増悪生存期間(PFS)中央値は2.6ヶ月(95%信頼区間:1.4~2.8ヶ月)、全生存期間(OS)中央値は3.2ヶ月(95%信頼区間:2.8~8.2ヶ月)を示した。

一方の安全性として、最も多くの患者で確認された全グレードの治療関連有害事象(TRAE)は高血圧56%、食欲減退29%、疲労29%、口内炎29%を示した。なお、 治療関連の出血イベント、グレード5の治療関連有害事象(TRAE)は発生しなかった。

以上の第2相試験の結果よりLori J. Wirth氏らは「未分化甲状腺がん患者に対するチロシンキナーゼ阻害薬レンビマ単剤療法は、客観的奏効率(ORR)2.9%を示し、本疾患に対する治療薬としては良好な抗腫瘍効果は期待できない可能性が示唆されました」と結論を述べている。

Open-Label, Single-Arm, Multicenter, Phase II Trial of Lenvatinib for the Treatment of Patients With Anaplastic Thyroid Cancer(J Clin Oncol. 2021 May 7;JCO2003093. doi: 10.1200/JCO.20.03093.)

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