4月21日、小野薬品工業株式会社は、グレリン様作用薬「エドルミズ(R)(一般名:アナモレリン塩酸塩)錠50mg」(以下、エドルミズ)について、悪性腫瘍(非小細胞肺がん、胃がん、膵がん、大腸がんにおけるがん悪液質の効能または効果で、日本国内において新発売したと発表した。
(画像はニュースリリースより)がん悪液質は、がんに伴う体重(特に筋肉量)の減少、食欲不振を特徴とする複合的な代謝異常症候群。がん悪液質はがん患者の生活の質(QOL)や予後などに対して顕著な影響を及ぼすことが明らかになりつつある。しかし、これまでがん悪液質の治療薬として国内で承認された薬剤はなかった。
エドルミズは、選択的かつ新規の経口グレリン様作用薬。グレリンは、主に胃から分泌される内在性ペプチドであり、受容体に結合すると体重や筋肉量、食欲、代謝を調節する複数の経路を刺激する。同剤は、がん悪液質の患者における体重および筋肉量の増加並びに食欲の増加効果を示している。
(画像はニュースリリースより)小野薬品はプレスリリースで、「今回、エドルミズが新発売されたことにより、国内で治療法がなかったがん悪液質の患者さんに新しい治療選択肢をお届けでき、これらの患者さんのQOLの改善に貢献できるものと期待しています」と述べている。
なお、小野薬品は同剤について、スイス・Helsinn Healthcare社とライセンス契約を締結している。この契約に基づき、小野薬品は日本・韓国・台湾で独占的に開発・商業化する権利を取得。Helsinn社は、他の全世界での全権利を留保している。
参照元:小野薬品工業株式会社 プレスリリース