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免疫チェックポイント阻害薬オプジーボ、尿路上皮がんのアジュバント療法の適応追加承認を申請

[公開日] 2021.04.06[最終更新日] 2021.04.06

3月31日、小野薬品工業株式会社は、ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体であるオプジーボ(一般名:ニボルマブ、以下オプジーボ)について、尿路上皮がんにおける術後補助(アジュバント)療法の適応追加承認申請を行ったと発表した。

尿路上皮がんは膀胱がんの90%を占め、他に腎盂、尿管、尿道でも発生する。日本における新規罹患者数は年間約3.7万人であり、年間約1.1万人が亡くなっていると報告されている。膀胱がんの標準治療は術前補助(ネオアジュバント)化学療法と根治的切除術だが、根治的切除後の経過観察では50%以上が再発し、転移性がんとして再発した患者の予後は不良である。そのため、再発抑制を目的としたアジュバント療法の必要性は高い。

今回の承認申請は、第3相CheckMate-274(ONO-4538-33)試験の結果に基づくもの。同試験は、根治切除後の再発リスクが高い筋層浸潤性尿路上皮がんにおけるアジュバント補助療法として、2週間ごとにオプジーボ240mg単剤もしくはプラセボに1:1に割りつけ、比較検討した第3相試験である。その結果、オプジーボ単剤療法群は、プラセボ群と比較して、主要評価項目である全患者およびPD-L1発現レベルが1%以上の患者における無病生存期間(DFS)を統計学的有意に延長した。

なお、オプジーボは食道胃接合部がん、肝細胞がん、尿路上皮がん、卵巣がん、膀胱がん、前立腺がん、膵がん、胆道がんなどを対象とした臨床試験も実施中である。

オプジーボとは programmed death-1(PD-1)とPD-1リガンドの経路を阻害することで、抗腫瘍免疫応答を再活性化するPD-1免疫チェックポイント阻害薬。がんを攻撃するために身体の免疫系を利用するオプジーボは、日本で2014年7月に悪性黒色腫で承認を取得以降、複数のがん腫において重要な治療選択肢となっている。

参照元:
小野薬品工業株式会社 ニュースリリース
ニュース 膀胱がん 術後補助療法

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