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アルンブリグ、ALK陽性の切除不能進行/再発非小細胞肺がんに対する製造販売承認を取得

[公開日] 2021.01.22[最終更新日] 2021.01.22

2021年1月22日、武田薬品工業株式会社は、ALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行/再発の非小細胞肺がんのファーストラインおよびセカンドライン以降の治療薬としてアルンブリグ(一般名:ブリグチニブ、開発コード:AP26113、以下アルンブリグ)が製造販売承認を取得したと発表した。

非小細胞肺がん(NSCLC)は肺がんの85%を占めている。また、転移性NSCLCの約3~5%の患者がALK融合遺伝子陽性(ALK陽性)であり患者数は約4万人と報告されている。遺伝学的研究により、未分化リンパ腫キナーゼにおける染色体の転座が重要な因子であることが示されており、ALK遺伝子を標的とする治療について研究開発が行われてきた。

今回の承認は、第2相Brigatinib-2001(J-ALTA)試験と第3相AP26113-13-301(ALTA-1L)試験の結果に基づくもの。Brigatinib-2001(J-ALTA)試験は、ALKチロシンキナーゼ阻害剤(ALK-TKI)治療後に増悪した日本人のALK陽性の切除不能な進行/再発NSCLC患者(N=72人)を対象とした国内の臨床試験であり、前治療のALK-TKIはアレクチニブ±クリゾチニブである患者をメインコホートとし、複数のコホートで構成されている。

一方のAP26113-13-301(ALTA-1L)試験は、ALK-TKIによる治療歴のないALK陽性の切除不能な進行/再発のNSCLC患者(N=275人)をアルンブリグ投与群(N=137人)とクリゾチニブ投与群(N=138人)に振り分け、有効性と安全性を比較検証した海外の臨床試験である。

同社Oncology Therapeutic Area Unit HeadであるChristopher Arendt氏は、「次世代ALK阻害剤としてアルンブリグは充実した臨床エビデンスを有しており、脳転移症例を含むALK陽性 NSCLC患者さんの一次および二次以降の治療薬として有効性が示されています。日本での承認により、ALKドライバー変異によって引き起こされるNSCLCにおいて、この標的療法の恩恵を受けることのできる患者さんがさらに増えると考えます」と述べている。

なお、ALK陽性を判定するためのコンパニオン診断薬として、アボットジャパン合同会社の「Vysis ALK Break Apart FISHプローブキット」が承認されている。

アルンブリグ(ブリグチニブ)ついて アルンブリグは、ALKを選択的に阻害するよう設計された次世代チロシンキナーゼ阻害剤。アルンブリグは、ALK-TKIによる治療歴のない、ALK陽性の切除不能な進行・再発のNSCLC患者への治療薬として、30以上の国または地域で、クリゾチニブ治療後に進行または不耐容となったALK陽性NSCLC患者に対しては50以上の国または地域で承認されている。

参照元:
武田薬品工業株式会社 ニュースルーム

ニュース 肺がん AP26113

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