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ニンラーロ、多発性骨髄腫における自家造血幹細胞移植後の維持療法に関する製造販売承認事項一部変更承認を取得

[公開日] 2020.03.25[最終更新日] 2020.03.25

2020年3月25日、武田薬品工業株式会社は、イキサゾミブクエン酸エステル(商品名:ニンラーロ)(以下、ニンラーロ)について、多発性骨髄腫における自家造血幹細胞移植後の維持療法の治療薬として、厚生労働省より製造販売承認事項一部変更承認を取得したことを発表した。

今回の承認は、主に、ランダム化プラセボ対照二重盲検多施設共同国際臨床第Ⅲ相試験であるTOURMALINE-MM3試験の結果に基づくものである。

同試験では、大量化学療法および自家造血幹細胞移植に奏効した成人の多発性骨髄腫患者を対象に、無増悪生存期間(PFS)を主要評価項目として対するニンラーロの維持療法の有効性と安全性をプラセボと比較検討した。

TOURMALINE-MM3試験の治験参加施設の責任医師である名古屋市立大学病院 血液・腫瘍内科 飯田真介医師は、「自家造血幹細胞移植後の維持療法として、国際病期分類Ⅲ期や高リスク染色体を有する多発性骨髄腫患者さんに有効な治療は確立していませんでした。この度、ニンラーロが病期や染色体リスクに関わらず再発までの期間を遅らせる、国内初の維持療法薬として承認されました。骨髄腫患者さんの予後がさらに改善することを期待しています」と述べている。

なお、同剤は「再発又は難治性の多発性骨髄腫」の効能効果で、2017年3月に厚生労働省より製造販売承認を取得し、2017年5月24日から発売されている。

TOURMALINE-MM3試験について

TOURMALINE-MM3試験は、656名の患者を対象とした、ランダム化プラセボ対照二重盲検の多施設共同臨床第3相試験。

導入療法、その後の大量化学療法、および自家造血幹細胞移植に奏効(完全奏効(CR)、最良部分奏効(VGFR)、または部分奏効(PR))を示した多発性骨髄腫患者を対象に、無増悪生存期間(PFS)を主要評価項目としてニンラーロの維持療法の有効性と安全性をプラセボと比較検討した。

重要な副次評価項目は全生存期間(OS)である。

同試験では、プラセボ群と比較してニンラーロ投与群では、統計学的に優位なPFSの延長が得られ、39%の改善を示した。

また、維持療法におけるニンラーロの安全性プロファイルは、本剤の既知の安全性プロファイルと同様であった。

同試験の結果は、2018年12月2日に開催された第60回米国血液学会(ASH)年次総会において、公表された。また、The LANCET誌に掲載された。

参照元:
武田薬品工業株式会社ニュースリリース

ニュース 多発性骨髄腫 イキサゾミブ

中島 香織

広告業界、放送局業界、コンサート・舞台企画業界を経て1年間渡米留学。帰国後は、外資系企業に就業。イベントマネージャーとしてPR,マーケティング業務に携わる。がん情報サイト「オンコロ」では、主にイベント運営、Webサイトの更新、コラム投稿に従事。宣伝会議コピーライター養成講座修了、乳がん体験者コーディネーター(BEC)11期生。

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