・現在申請中のロズリートレクのROS1融合遺伝子陽性の非小細胞肺がんに対するコンパニオン診断として承認を取得
・ROS1融合遺伝子は非小細胞肺がんの約1‐2%に発現し、非小細胞肺がんにおけるドライバー変異の1つ
2019年12月26日、中外製薬株式会社は、遺伝子変異解析プログラム「FoundationOne CDx がんゲノムプロファイル」に関し、現在承認申請中である抗悪性腫瘍剤/チロシンキナーゼ阻害剤エヌトレクチニブ(商品名:ロズリートレク)のROS1融合遺伝子陽性の局所進行又は転移性非小細胞肺がんに対するコンパニオン診断としての使用目的の追加について、厚生労働省より承認を取得したことを発表した。
FoundationOne CDx がんゲノムプロファイルは、ROS1融合遺伝子を検出することにより、ロズリートレクの非小細胞肺がんにおける適応判定を補助する。
なお、ロズリートレクのROS1融合遺伝子陽性の局所進行又は転移性非小細胞肺がんの適応拡大については、2019年3月15日に承認申請を行なっている。
本プログラムは、米国のファウンデーション・メディシン社により開発された、次世代シークエンサーを用いた包括的ながん関連遺伝子解析システム。患者の固形がん組織から得られたDNAを用いて、324の遺伝子における置換、挿入、欠失、コピー数異常および再編成などの変異等の検出および解析、ならびにバイオマーカーとして、マイクロサテライト不安定性(Microsatellite Instability: MSI)の判定や腫瘍の遺伝子変異量(Tumor Mutational Burden: TMB)の算出を行う。
また、国内既承認の複数の分子標的薬のコンパニオン診断として、適応判定の補助に用いることが可能である。
製品情報
今回、下線部分が追加された。
【使用目的又は効果】
本品は、固形がん患者を対象とした腫瘍組織の包括的なゲノムプロファイルを取得する。
本品は、下表の医薬品の適応判定の補助を目的とし、対応する遺伝子変異等を検出する。
ロズリートレクは、「NTRK融合遺伝子陽性の進行・再発の固形がん」の効能・効果にて2019年6月18日に承認を取得し、同年9月4日に発売された。
出典 1.Bergethon K, Shaw AT, Ou SH, et al. ROS1 rearrangements define a unique molecular class of lung cancers. J Clin Oncol 2012;30:863-70.参照元:
中外製薬株式会社ニュースリリース