再発又は難治性のB細胞性急性リンパ性白血病の治療薬
「ビーリンサイト® 点滴静注用35μg 」発売


  • [公開日]2018.11.27
  • [最終更新日]2019.03.15

2018年11月27日、アステラス・アムジェン・バイオファーマ株式会社(以下「アステラス・アムジェン・バイオファーマ」)とアステラス製薬株式会社(以下「アステラス製薬」)は、抗悪性腫瘍剤/二重特異性抗体製剤「ブリナツモマブ」(商品名:「ビーリンサイト®点滴静注用35μg」 、以下「ビーリンサイト」)について、日本において、再発又は難治性のB細胞性急性リンパ性白血病(ALL)の治療薬として発売したことを発表した。

ビーリンサイトは、世界で初めて承認された二重特異性T細胞誘導(BiTE®)抗体による免疫療法剤である。

また、アムジェン社のBiTE技術プラットフォームから創製された初めての免疫療法剤でもあり、体内の免疫システムががん細胞を攻撃する働きを促す新たなアプローチとして期待される。

国際医療福祉大学三田病院 医学部教授 悪性リンパ腫・血液腫瘍センター副センター長の小林幸夫 医師は「今日までの医学の進展により、ALLはファーストラインの治療で約80%の患者さんが完全寛解に達するようになりました。

しかしながら、5年無病生存率は50%程度にとどまり1、再発・難治性ALLの治療には、未だ改善の余地があるといえます。

このような中で、新たな作用機序の免疫療法剤であるビーリンサイトが選択肢に加わったことのインパクトは大きいと考えています」と述べている。

ビーリンサイトの発売にあたり、アステラス・アムジェン・バイオファーマ オンコロジー事業部長の山崎康司氏は、「化学療法が主たる治療の選択肢であった厳しい状況下において、ALLという難病と闘ってきた日本の患者さんに、新たな治療選択肢を提供できることを大変嬉しく思います。

今後も私たちは、日本でがんを始めとする重篤な疾患と闘う患者さんのために、革新的な医薬品を届ける取り組みを強化していきます」と述べた。

製品情報

効能・効果

再発又は難治性のB細胞性急性リンパ性白血病

用法・用量

通常、ブリナツモマブとして以下の投与量を28日間持続点滴静注した後、14日間休薬する。これを1サイクルとし、最大5サイクル繰り返す。その後、ブリナツモマブとして以下の投量を28日間持続点滴静注した後、56日間休薬する。

これを1サイクルとし、最大4サイクル繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

・体重が45 kg以上の場合:1サイクル目の1~7日目は1日9 μg、それ以降は1日28μgとする。
・体重が45 kg未満の場合:1サイクル目の1~7日目は1日5 μg/m2(体表面積)、それ以降は1日15μg/m2(体表面積)とする。ただし、体重が45 kg以上の場合の投与量を超えないこと。

※ 医師の診断の下、必要に応じて最大9サイクルまで投与が可能。

薬価

ビーリンサイト®点滴静注用35μg:35μg1瓶(輸液安定化液付)281,345円

薬価収載日

2018年11月20日

発売日

2018年11月27日

参照:
1.Sakura, T., et al. “High-dose methotrexate therapy significantly improved survival of adult acute lymphoblastic leukemia: a phase III study by JALSG.” Leukemia 32.3 (2018): 626

参照元:アステラス製薬ニュース
出典元:アステラス・アムジェンバイオファーマ プレスリリース

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