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BRCA遺伝子変異HER2陰性転移性乳がん患者に対する新薬オラパリブ、国内でも医薬品製造販売承認申請
[公開日] 2017.10.25[最終更新日] 2017.10.25
2017年10月23日、生殖細胞系列BRCA遺伝子変異を有するHER2陰性転移性乳がん患者に対する新薬オラパリブ(商品名リムパーザ;以下リムパーザ)の医薬品製造販売承認申請を日本において行ったことをアストラゼネカがプレスリリースにて公表した。
本申請の予定効能・効果は”BRCA遺伝子変異陽性の手術不能または再発乳癌”であり、この申請は国際多施設共同第III相のOlympiAD(NCT02000622)試験の結果に基づくものである。
OlympiAD試験とは生殖細胞系列BRCA1/BRCA2遺伝子変異を有するHER2陰性転移性乳がん患者(N=302人)に対してリムパーザを投与する群(N=205人)、または主治医の選択した化学療法(カペシタビン、ビノレルビン、エリブリンのいずれか1つ)を投与する群(N=97人)に無作為に2:1の割合で振り分け、主要評価項目である独立検査機関による中央判定の無増悪生存期間(PFS)を比較検証したオープンラベル国際多施設共同の第III相試験である。
本試験の結果、主要評価項目である独立検査機関による中央判定の無増悪生存期間(PFS)中央値は化学療法群4.2ヶ月に対してリムパーザ群7.0ヶ月と、リムパーザは病勢進行または死亡のリスク(PFS)を42%(ハザード比0.58,95%信頼区間:0.43-0.80,p<0.001)統計学的有意に減少することが証明された。
一方の安全性は、グレード3以上の有害事象発症率として化学療法群50.5%に対してリムパーザ群36.6%であった。また、有害事象のため治療中止となった割合はそれぞれ7.7%、4.9%であった。
以上のOlympiAD試験の結果を受け、リムパーザの医薬品製造販売承認申請が国内でも提出された。なお、国内申請の5日前にあたる2017年10月23日、米国においてもリムパーザの追加新薬申請が米国食品医薬品局(FDA) より受理されている。
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