オプジーボ・ヤーボイ併用療法が高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸がんに対する追加適応を取得-小野薬品工業とブリストル・マイヤーズ スクイブ-


  • [公開日]2020.09.30
  • [最終更新日]2021.01.19

9月25日、小野薬品工業株式会社とブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社は、ヒト型抗ヒトprogrammed cell death-1(PD-1モノクローナル抗体オプジーボ(R)点滴静注(一般名:ニボルマブ、以下オプジーボ)とヒト型抗ヒトcytotoxic T-lymphocyte-associated antigen 4(CTLA-4)モノクローナル抗体「ヤーボイ(R)点滴静注液」(一般名:イピリムマブ、以下ヤーボイ)との併用療法について、がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸がんへの適応拡大に係る国内製造販売承認事項一部変更の承認を取得したと発表した。

今回の承認は、フッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法による治療中または治療後に病勢進行した、もしくは同治療法に忍容性がなかった進行・再発のMSI-Highまたはミスマッチ修復欠損(dMMR)を有する結腸・直腸がん患者を対象に、ブリストル マイヤーズ スクイブが実施した多施設共同非盲検第II相臨床試験であるCheckMate-142試験のオプジーボとヤーボイの併用療法コホートによる結果に基づくもの。同併用療法の主要評価項目は、固形がんの治療効果判定のためのガイドライン(RECIST 1.1)の基準に基づく治験担当医師の評価による奏効率ORR)。その他の主な評価項目は、盲検化された独立画像評価委員会の評価による奏効率(ORR)、奏効期間DOR)、無増悪生存期間PFS)および全生存期間OS)等だった。

同試験においてオプジーボ・ヤーボイ併用療法は、主要評価項目である治験担当医師の評価によるORRにおいて有効性を示した。また、同試験における同併用療法の安全性プロファイルは、これまでに報告された臨床試験のものと一貫しており、新たな安全性シグナルは認められなかった。

なお、これまでにオプジーボは、単剤療法でがん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発のMSI-Highを有する結腸・直腸がんの効能又は効果で承認されており、今回の承認によって、同効能又は効果に対して、ヤーボイとの併用療法でも使用が可能となった。

オプジーボの単独投与時の用法及び用量の追加承認も取得

また、小野薬品は、オプジーボについて、単独投与時における1回480mgを4週間間隔で点滴静注(点滴静注時間:30分以上かけて)する用法及び用量の追加に係る国内製造販売承認事項一部変更の承認を取得した。

オプジーボの単独投与では、すでに承認を取得している全てのがん腫において、これまで1回240mgを2週間間隔で点滴静注する用法及び用量であった。今回、用法及び用量が追加承認されたことにより、投与間隔について治療選択肢が増えることから、患者の病状や臨床経過に応じた柔軟性のある治療計画を設計することが可能となるとしている。また、患者の来院回数の減少や医療スタッフの負担が軽減できることから、患者および医療スタッフの利便性の向上に繋がることを期待しているという。

参照元:
小野薬品工業株式会社 ニュースリリース

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