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移植適応新規多発性骨髄腫に対するダラザレックス+レブラミド+ベルケイド+デキサメタゾン併用療法、完全奏効率42.4%を示すbloodより


  • [公開日]2020.09.11
  • [最終更新日]2020.09.09
この記事の3つのポイント
・移植適応新規多発性骨髄腫患者が対象の第2相試験
・ダラザレックス+レブラミド+ベルケイド+デキサメタゾン併用療法有効性安全性を比較検証
・ダラザレックス上乗せ群の完全奏効率は42.4%で3剤併用療法の32.0%を上回った

2020年8月24日、医学誌『blood』にて移植適応新規多発性骨髄腫患者に対するヒト型抗CD38モノクローナル抗体であるダラザレックス(一般名:ダラツムマブ、以下ダラザレックス)+レブラミド(一般名:レナリドミド、以下レブラミド)+ベルケイド(一般名:ボルテゾミブ、以下ベルケイド)+デキサメタゾン併用療法の有効性、安全性を検証した第2相のGRIFFIN試験(NCT02874742)の結果がLevine Cancer InstituteのPeter M. Voorhees氏らにより公表された。

GRIFFIN試験とは、自家末梢血幹細胞移植(ASCT)後の厳密な完全奏効率(sCR)を主要評価項目とした第2相試験。移植適応新規多発性骨髄腫患者(N=207人)に対して、レブラミド+ベルケイド+デキサメタゾン(RVd)併用療法群とそれにダラザレックスを上乗せした(D-RVd)併用療法群に1:1で割り付け、比較検証した。導入療法としてそれぞれ4サイクル投与し、その後、自家末梢血幹細胞移植(ASCT)を実施。コンソリデーション療法としてRVd併用療法もしくはD-RVd併用療法を2サイクル投与し、維持療法としてレブラミド/レブラミド+ダラザレックスを投与した。

移植適応新規多発性骨髄腫患者に対する導入療法としてのRVd併用療法は現在の標準治療である。しかしながら、近年開発された新規薬剤であるヒト型抗CD38モノクローナル抗体ダラザレックスによる厳密な完全奏効率(sCR)の更なる向上が期待されている。厳密な完全奏効率(sCR)の向上は無増悪生存期間PFS)、全生存期間OS)へ貢献するため、移植適応新規多発性骨髄腫患者に対する導入療法としてのD-RVd併用療法の有用性が本試験で検証された。

本試験の結果、主要評価項目である自家末梢血幹細胞移植(ASCT)後の厳密な完全奏効率(sCR)はD-RVd群42.4%に対してRVd群32.0%(OR比:1.57、95%信頼区間:0.87-2.82、P=0.068)を示した。また、フォローアップ期間中央値22.1ヵ月時点における自家末梢血幹細胞移植(ASCT)後の厳密な完全奏効率(sCR)はD-RVd群62.6%に対してRVd群45.4%(P=0.0177)、微小残存病変MRD)陰性率はD-RVd群51.0%に対してRVd群20.4%(P<0.0001)を示した。

一方の安全性として、10%以上の患者で確認されたグレード3~4の有害事象(AE)は好中球減少症がD-RVd群41.4%に対してRVd群21.6%、リンパ球減少症がD-RVd群23.2%に対してRVd群21.6%、血小板減少症がD-RVd群16.2%に対してRVd群8.8%、白血球減少症がD-RVd群16.2%に対してRVd群6.9%、肺炎がD-RVd群8.1%に対してRVd群10.8%を示した。

GRIFFIN試験の結果よりPeter M. Voorhees氏らは「移植適応新規多発性骨髄腫患者に対するヒト型抗CD38モノクローナル抗体ダラザレックス+レブラミド+ベルケイド+デキサメタゾン併用療法は厳密な完全奏効率(sCR)を達成し、安全性においてもRVd群に比べて問題になる有害事象(AE)は新たに確認されませんでした」と結論を述べている。

Daratumumab, lenalidomide, bortezomib, and dexamethasone for transplant-eligible newly diagnosed multiple myeloma: the GRIFFIN trial(Blood. 2020 Aug 20;136(8):936-945. doi: 10.1182/blood.2020005288.)

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