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非小細胞肺がんに対するU3-1402とタグリッソ併用療法の研究開発で締結ー第一三共・英アストラゼネカ社ー


  • [公開日]2020.08.20
  • [最終更新日]2020.08.20

8月7日、第一三共株式会社と英アストラゼネカ社は、HER3に対する抗体薬物複合体(ADC)U3-1402とEGFRチロシンキナーゼ阻害剤であるタグリッソ(一般名:オシメルチニブ、以下タグリッソ)の併用療法を評価する臨床試験の実施に関する契約を締結したと発表した。

今回の締結により、北米、欧州、日本を含むアジアで、最大258名EGFR遺伝子変異陽性の進行/転移性非小細胞肺がん(NSCLC)を対象に2剤併用を評価するグローバル第1相の臨床試験を行う。

NSCLCのうちEGFR遺伝子変異陽性を有する患者は約14~30%と言われており、分子標的薬免疫チェックポイント阻害剤の登場で治療は改善しているが、未だに既存治療不適応のケースや再発・進行の患者において新たな治療法が必要とされている。また、HER3はEGFR遺伝子変異陽性NSCLC患者の大多数にある程度発現しているが、治療法として承認されているものはまだない。

グローバル第1相の臨床試験は用量漸増パートと用量展開パートの2パートからなる。用量漸増パートでは、U3-1402とタグリッソの異なる投与量の組み合わせで、主要評価項目である安全性忍容性を評価し、推奨用量を決定する。用量展開パートでは、主要評価項目を客観的奏効率などに設定し、有効性と安全性を評価する予定である。

第一三共は「U3-1402と標的の異なる他剤との併用療法により、本剤の価値を最大化し、がん患者さんのアンメット・メディカル・ニーズの充足に取り組んでまいります」と述べている。

非小細胞肺(NSCLC)がんについて
肺がんは世界中での新規患者210万人/年、死亡者数180万人/年と推定される罹患数の多いがんである。肺がんのうち80~85%はNSCLCであり、そのうち14~30%はEGFR遺伝子変異陽性と言われている。

抗体薬物複合体(ADC)とは
抗体と薬物(低分子化合物)を適切なリンカーを介して結合させた薬剤。がん細胞表面に発現している標的因子と結合する抗体を介すことでがん細胞へ直接的に薬物を届けることで、薬物の全身曝露を抑えつつがん細胞へ攻撃を行う。

HER3について
正常および異常な細胞増殖と関連する受容体のHERファミリーの1つ。NSCLC患者の75%に発現しており、がんの転移の増加や生存率の低下に関係していると言われている。NSCLCを含むがん患者を対象に承認されているHER3を標的とした治療法はまだないのが現状である。

参照元:
第一三共株式会社 ニュースリリース

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