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BRCA1/BRCA2遺伝子変異陽性転移性乳がんに対するイミフィンジ+リムパーザ併用療法、12週病勢コントロール率80%を示すThe Lancet Oncologyより


  • [公開日]2020.08.18
  • [最終更新日]2020.08.17
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BRCA1/BRCA2遺伝子変異陽性転移性乳がん患者が対象の第1/2相試験
・イミフィンジ+リムパーザ併用療法安全性有効性を検証
・12週時点の病勢コントロール率80%を示した

2020年8月6日、医学誌『The Lancet Oncology』にて進行性固形がん患者に対する抗PD-L1抗体薬であるデュルバルマブ(商品名イミフィンジ;以下イミフィンジ)+PARP阻害薬であるオラパリブ(商品名リムパーザ;以下リムパーザ)併用療法の有効性、安全性を検証した第1/2相のMEDIOLA試験(NCT02734004)の乳がんコーホートの結果がBasser Center for BRCA University of PennsylvaniaのSusan M Domchek氏らにより公表された。

MEDIOLA試験とは、BRCA1/BRCA2遺伝子変異陽性転移性乳がん、卵巣がん、胃がん、再発小細胞肺がん患者に対して4週を1サイクルとしてイミフィンジ1500mg+1日2回リムパーザ300mg併用療法を投与し、主要評価項目として安全性、忍容性、12週病勢コントロール率を検証した多施設共同オープンラベルバスケット試験である。なお、乳がん患者は過去2回以上化学療法を受けていないという条件の下選択された。

抗PD-L1抗体薬とPARP阻害薬は前臨床試験において相乗的な抗腫瘍効果が確認されている。以上の背景より、BRCA1/BRCA2遺伝子変異陽性転移性乳がん患者に対するイミフィンジ+リムパーザ併用療法の安全性と有用性を検証する目的で本試験が開始された。

本試験に登録された34人の患者に対する結果は下記の通りである。主要評価項目である安全性はグレード3以上の有害事象(AE)発症率は32%(N=11人)、最も多くの患者で確認された有害事象(AE)は貧血12%(N=4人)、好中球減少症9%(N=3人)、膵炎6%(N=2人)を示した。なお、有害事象(AE)を原因とした治療中止率は12%(N=4人)、死亡は1人の患者でも確認されなかった。解析の対象となった患者30名における治療開始12週時点の病勢コントロール率(DCR)は80%(N=24人,90%信頼区間:64.3%-90.9%)を示した。

以上のMEDIOLA試験の乳がんコーホートの結果よりSusan M Domchek氏らは「BRCA1/BRCA2遺伝子変異陽性転移性乳がん患者に対する抗PD-L1抗体薬イミフィンジ+PARP阻害薬リムパーザ併用療法は忍容性も良好であり、期待のできる抗腫瘍効果を示しました。イミフィンジとの併用療法がリムパーザ単剤より長期的に臨床転帰が改善されるかどうかは、今後さらなる研究が必要である」と結論を述べている。

Olaparib and durvalumab in patients with germline BRCA-mutated metastatic breast cancer (MEDIOLA): an open-label, multicentre, phase 1/2, basket study(Lancet Oncol. 2020 Aug 6;S1470-2045(20)30324-7.doi:/10.1016/S1470-2045(20)30324-7)

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