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卵巣がんに対するテセントリク+アバスチン+化学療法併用療法が無増悪生存期間の延長を示せずー中外製薬ー


  • [公開日]2020.07.17
  • [最終更新日]2020.07.16

7月13日、中外製薬株式会社は、テセントリク+パクリタキセル+カルボプラチン+アバスチン併用療法を初発のステージIII期またはIV期の卵巣がん(卵管がんまたは原発性腹膜がんを含む)に対して実施した第3相試験の結果、無増悪生存期間PFS)の延長を示せなかったと発表した。

卵巣がんは卵巣原発の表層上皮性・間質性悪性腫瘍である。日本において年間約10,900人が罹患し、4,800人が死亡すると推計されている。卵管がんと原発性腹膜がんも卵巣がんと同じく骨盤腔、腹腔内に発生し、起源も卵巣がんと同じミュラー管と考えられている。卵巣がんの多くが、初回の診断時に播種性病変を伴った進行病変であることが多く治癒の可能性は低い。

今回の第3相試験(IMagyn050)試験はパクリタキセル+カルボプラチン+アバスチンにテセントリクもしくはプラセボを併用し、主要評価項目をPFSと全生存期間OS)を評価した。PFSについて統計学的に有意な延長は示さなかった。安全性については、テセントリク、パクリタキセル、カルボプラチン、アバスチンそれぞれにおいれ今まで認められている安全性プロファイルと同様であった。

代表取締役社長の奥田修氏は「初発のステージIII期又はIV期の卵巣がんに対する治療として、新たな治療選択肢を提供することを目指し、テセントリクとパクリタキセル、カルボプラチン及びアバスチン併用を検討しましたが、PFSの延長が示せなかったことを大変残念に思います。本試験のデータを詳細に解析し、得られた知見を今後の開発につなげていきます」と述べている。

もう1つの主要評価項目であるOSは次に計画している解析までフォローアップを継続し、同試験の成績は今後医学系学会にて発表される予定である。

IMagyn050試験について(NCT03038100
初発のステージIII期もしくはIV期の卵巣がん(卵管がん又は原発性腹膜がん含む)の患者1,301名を、パクリタキセル、カルボプラチン、アバスチンとの併用下でアテゾリズマブ群とプラセボ群に1:1で割り付けた第3相多施設共同ランダム化比較試験。主要評価項目は、ITT解析集団およびPD-L1発現が認められる患者における無増悪生存期間と全生存期間。

テセントリクについて
腫瘍細胞は免疫細胞の働きにブレーキをかける仕組みの1つとして腫瘍細胞の表面にPD-L1という物質を出す。このPD-L1に免疫細胞の表面に発現するPD-1と結合すると免疫細胞の働きを抑制し、免疫細胞が腫瘍細胞を攻撃できなくする。テセントリクは抗PD-L1抗体と呼ばれ、腫瘍細胞表面のPD-L1と結合し、免疫細胞の抑制を防ぎ、がん細胞を再び攻撃するように働く。(参照元:中外製薬株式会社 薬について知りたい テセントリクについて

参照元:
中外製薬株式会社 ニュースリリース

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