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再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者に対するアバドミド、客観的奏効率28%を示す

[公開日] 2020.04.13[最終更新日] 2020.04.13

この記事の3つのポイント ・再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者が対象の第1相試験
・アバドミド(CC-122)単剤療法の有効性・安全性を検証
・客観的奏効率は28%を示し、完全奏効率は9%を示した

2020年3月26日、医学誌『blood』誌にて再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)患者に対するアバドミド(CC-122)単剤療法の有効性、安全性を検証した第1相試験(NCT01421524)の結果がUniversity Hospital Vall d’HebronのCecilia Carpio氏らにより公表された。

本試験は、再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)患者(N=97人)に対してアバドミド(CC-122)3~5mg単剤療法を投与し、主要評価項目として容量制限毒性(DLT)、副次評価項目として客観的奏効率(ORR)などを検証した第1相試験である。

本試験が開始された背景として、再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)は全生存期間(OS)中央値は4~6ヶ月程度であり予後が不良である。それにも関わらず、治療選択肢が非常に限られており、現在のところ標準治療が確立していない。以上の背景より、再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)患者に対するアバドミド(CC-122)単剤療法の有用性が本試験にて検証された。

本試験の結果、グレード3~4の治療関連有害事象(TRAE)発症率は85%を示し、その内訳は下記の通りである。好中球減少症51%、感染症24%、貧血12%、発熱性好中球減少症10%。また、有害事象(AE)による治療中止率は10%で確認された。

一方の有効性として、客観的奏効率(ORR)は28%(95%信頼区間:19%−38%)を示し、その内完全奏効率(CR)は9%(95%信頼区間:4%−17%)を示した。また、病勢コントロール率(DCR)は30%(95%信頼区間:21%−40%)。無増悪生存期間(PFS)中央値は9週間(95%信頼区間7−14週)、6ヶ月無増悪生存率(PFS)25%(95%信頼区間:17%−35%)、12ヶ月無増悪生存率(PFS)15%(95%信頼区間:8%−23%)を示した。

以上の第1相試験の結果よりCecilia Carpio氏らは以下のように結論を述べている”再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)患者に対するアバドミド(CC-122)単剤療法は、忍容性、抗腫瘍効果も良好でした。”

Avadomide monotherapy in relapsed/refractory DLBCL: safety, efficacy, and a predictive gene classifier(Blood. 2020 Mar 26;135(13):996-1007. doi: 10.1182/blood.2019002395.)
ニュース 悪性リンパ腫 DLBCL

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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