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イクスタンジ抵抗性のある転移性去勢抵抗性前立腺がん患者に対するキイトルーダ+イクスタンジ、病勢コントロール率51%を示す

[公開日] 2020.03.09[最終更新日] 2020.03.09

この記事の3つのポイント ・イクスタンジ抵抗性のある転移性去勢抵抗性前立腺がん患者が対象の第2相試験
・キイトルーダ+イクスタンジ併用療法の有効性・安全性を検証
・比較的良好な抗腫瘍効果を示し、忍容性も問題なかった

2020年2月13日~15日に米国・サンフランシスコで開催された泌尿器がんシンポジウム2020(Genitourinary Cancers Symposium)にて、アンドロゲン受容体拮抗薬であるエンザルタミド(商品名イクスタンジ;以下イクスタンジ)抵抗性のある転移性去勢抵抗性前立腺がん患者に対する抗PD-1抗体薬であるペムブロリズマブ(商品名キイトルーダ;以下キイトルーダ)+イクスタンジ併用療法の有効性、安全性を検証した第2相のKEYNOTE-199試験(NCT02787005)のコーホート別の結果がOHSU Knight Cancer InstituteのJulie Nicole Graff氏らにより公表された。

KEYNOTE-199試験とは、イクスタンジ抵抗性のある転移性去勢抵抗性前立腺がん患者に対して3週を1サイクルとしてキイトルーダ200mg+イクスタンジ併用療法を病勢進行または予期せぬ有害事象(AE)が発現するまで投与し、主要評価項目として客観的奏効率(ORR)、副次評価項目として病勢コントロール率(DCR)、前立腺特異抗原(PSA)奏効率などを検証した第2相試験である。なお、結果が公表されたコーホートは測定可能病変を有するコーホート4(N=81人)、骨転移を有するコーホート5(N=45人)である。

本試験のフォローアップ期間中央値13.7ヶ月時点における結果は下記の通りである。主要評価項目である客観的奏効率(ORR)はコーホート4で12%(95%信頼区間:6%‐22%)を示した。また、病勢コントロール率(DCR)はコーホート4で51%(95%信頼区間:39%‐62%)、コーホート5で51%(95%信頼区間:36%‐66%)を示した。

一方の安全性として、全グレード、グレード3~5の治療関連有害事象(TRAE)発症率はコーホート4で75%、26%、コーホート5で69%、24%をそれぞれ示した。なお、コーホート4の患者2人が免疫関連有害事象(irAE)であるフィッシャー症候群、重症筋無力症により死亡が確認されている。

以上のKEYNOTE-199試験のコーホート別の結果よりJulie Nicole Graff氏らは以下のように結論を述べている。”イクスタンジ抵抗性のある転移性去勢抵抗性前立腺がん患者に対するキイトルーダ+イクスタンジ併用療法は、比較的良好な抗腫瘍効果を示し、忍容性も問題ありませんでした。”

Pembrolizumab (pembro) plus enzalutamide (enza) for enza-resistant metastatic castration-resistant prostate cancer (mCRPC): KEYNOTE-199 cohorts 4-5.(J Clin Oncol 38, 2020 (suppl 6; abstr 15))
ニュース 前立腺がん NCT02787005

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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