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タグリッソ、EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がんのIB~IIIA期の術後補助療法としてFDAより画期的治療薬指定を取得-英アストラゼネカ社-


  • [公開日]2020.08.13
  • [最終更新日]2020.08.11

7月30日、英アストラゼネカ社はタグリッソ(一般名:オシメルチニブ、以下タグリッソ)が上皮増幅因子受容体変異陽性(EGFRm)非小細胞肺がん(NSCLC)の早期ステージ(IB/II/IIIA期)における治癒目的の腫瘍完全切除後の術後補助療法として、米国食品医薬品局(FDA)から画期的治療薬指定(BTD)を取得したと発表した。

BTDは重篤な疾患の治療やアンメット・メディカル・ニーズを解決する可能性のある新薬に対して、開発や薬事承認審査を迅速化する目的で指定する。タグリッソは第3世代不可逆的EGFR阻害剤であり、EGFR遺伝子変異陽性進行NSCLCの一次治療EGFR T790M遺伝子変異陽性進行NSCLCの治療薬の承認を受け、他にも併用療法などの臨床試験が進められている。

今回のFDAによるBTD取得は、第3相ADURA試験の結果に基づいている。ADURA試験は腫瘍完全切除術後に補助療法として化学療法を行うIB/II/IIIA期のNSCLC患者(N=682人)をタグリッソ投与群とプラセボ投与群に割り付け比較した、ランダム化二重盲検国際共同試験。その結果、無病生存期間DFS)を統計学的有意に延長し、再発、死亡リスクを79%低下させた。独立データモニタリング委員会は、タグリッソが顕著な有効性を示したとして同試験の非盲検化を予定より2年早めることを勧告した。

アストラゼネカのオンコロジー研究開発エグゼクティブバイスプレジデントであるJosé Baselga氏は「初期のEGFRm肺がん患者さんは、切除手術と術後補助療法に化学療法を受けても再発することが多く、現在のところ、アウトカムを改善できる承認された標的治療薬はありません。第3相ADAURA試験において、これらの患者さんに対して、タグリッソは非常に高い臨床的有効性を示しました。当社は、治癒が期待できるこの治療を一日も早く患者さんに届けられるよう、FDAと緊密な連携を進めています」と述べている。

なお、日本国内において、EGFR遺伝子変異陽性NSCLCの術後補助療法に対するタグリッソの適応は未承認である。

非小細胞肺がん(NSCLC)について
肺がんはがんによる死因の第1位であり、全がんによる死亡の約20%を占めている。肺がんは非小細胞肺がん(NSCLC)と小細胞肺がん(SCLC)に大別され、NSCLCは肺がんの80~85%を占める。NSCLC患者の多くは進行がんと診断され、切除可能なケースは約25~30%と言われているが、多く場合、術後補助療法として化学療法を受けても再発してしまう。また、アジアにおいてはNSCLC患者の約30~40%がEGFR遺伝子変異を有している。

ADURA試験について
ADURA試験は、ステージIB~IIIA期のNSCLCにおいて腫瘍完全切除後の術後補助療法としてタグリッソ80mg錠を1日1回経口投与し、3年間または再発するまで継続した。主要評価項目はII期およびIIIA期の患者におけるDFSであり、副次評価項目は登録された全ステージの患者におけるDFSである。当初データ解析は2022年に予定されていたが、2020年4月に本試験の非盲検化を予定より2年早めることが勧告された。

参照元:
アストラゼネカ株式会社 プレスリリース

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