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複数治療歴のある再発難治性多発性骨髄腫患者に対するbelantamab mafodotin、客観的奏効率31%~34%を示す

[公開日] 2019.12.27[最終更新日] 2019.12.27

この記事の3つのポイント ・複数治療歴のある再発難治性多発性骨髄腫患者が対象の第2相試験
・抗BCMA抗体薬物複合体belantamab mafodotin単剤療法の有効性・安全性を検証
・無増悪生存期間はプラセボ群に比べてテセントリク群で臨床的意義のある結果に

2019年12月16日、医学誌『The Lancet Oncology』にて複数治療歴のある再発難治性多発性骨髄腫患者に対する抗BCMA抗体薬物複合体であるbelantamab mafodotin(GSK2857916)単剤療法の有効性、安全性を検証した第2相のDREAMM-2試験(NCT03525678)の結果がWinship Cancer Institute of Emory UniversityのSagar Lonial氏らにより公表された。

本試験は、3レジメン以上の治療歴のある再発難治性多発性骨髄腫患者(N=196人)に対して3週を1サイクルとしてbelantamab mafodotin(GSK2857916)2.5mg~3.4mg/kg単剤療法を病勢進行または予期せぬ有害事象(AE)が発現するまで投与し、主要評価項目として客観的奏効率(ORR)を検証した第2相試験である。

本試験が実施された背景として、抗BCMA抗体薬物複合体であるbelantamab mafodotin(GSK2857916)は第1相試験にて複数治療歴のある再発難治性多発性骨髄腫に対して良好な抗腫瘍効果を示した。以上の背景より、第2相試験にて本治療の有用性を確認する目的で本試験が開始された。

本試験の結果、主要評価項目である客観的奏効率(ORR)は2.5㎎/kg群で31%(95%信頼区間:20.8%-42.6%)、3.4mg/kg群で34%(95%信頼区間:23.9%46.0%)を示した。一方、最も多くの患者で確認されたグレード3~4の治療関連有害事象(TRAE)は2.5㎎/kg群で27%、3.4mg/kg群で21%の患者で確認され、最も多くの患者で確認された治療関連有害事象(TRAE)は血小板減少症が2.5㎎/kg群で20%、3.4mg/kg群で33%、貧血が2.5㎎/kg群で20%、3.4mg/kg群で25%を示した。

以上のDREAMM-2試験の結果より、Sagar Lonial氏らは以下のように結論を述べている。”複数治療歴のある再発難治性多発性骨髄腫患者に対する抗BCMA抗体薬物複合体belantamab mafodotin(GSK2857916)単剤療法は、忍容性に問題なく、抗腫瘍効果も良好でした。”

Belantamab mafodotin for relapsed or refractory multiple myeloma (DREAMM-2): a two-arm, randomised, open-label, phase 2 study(Lancet Oncol. 2019 Dec 16. pii: S1470-2045(19)30788-0. doi: 10.1016/S1470-2045(19)30788-0.)
ニュース 多発性骨髄腫 NCT03525678

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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