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トラスツズマブ エムタンシン治療歴のあるHER2陽性再発転移性乳がん患者に対するトラスツズマブ デルクステカン、奏効持続期間14.8ヶ月を示すThe New England Journal of Medicineより


  • [公開日]2019.12.26
  • [最終更新日]2019.12.26
この記事の3つのポイント
トラスツズマブ エムタンシン治療歴のあるHER2陽性再発転移性乳がん患者が対象の第2相試験
・トラスツズマブ デルクステカン(DS-8201)単剤療法有効性安全性を検証
・客観的奏効率は60.9%で、奏効持続期間中央値は14.8ヶ月を示した

2019年12月11日、医学誌「The New England Journal of Medicine」にて、トラスツズマブ エムタンシン(T-DM1)治療歴のあるHER2陽性再発転移性乳がん患者に対する抗HER2抗体薬物複合体であるトラスツズマブ デルクステカン(DS-8201)単剤療法の有効性、安全性を検証した第2相のDESTINY-Breast01試験(NCT03248492)の結果がMemorial Sloan Kettering Cancer CenteのShanu Modi氏らにより公表された。

本試験は、トラスツズマブ エムタンシン(T-DM1)治療歴のあるHER2陽性再発転移性乳がん患者(N=184人)に対してトラスツズマブ デルクステカン(DS-8201)5.4mg/kg単剤療法を病勢進行または予期せぬ有害事象(AE)が発現するまで投与し、主要評価項目として客観的奏効率(ORR)、副次評価項目として奏効持続期間(DOR)、全生存期間OS)などを検証した国際多施設共同オープンラベルの第2相試験である。

本試験が実施された背景として、トラスツズマブ エムタンシン(T-DM1)治療歴のあるHER2陽性再発転移性乳がん患者に対する抗HER2抗体薬物複合体トラスツズマブ デルクステカン(DS-8201)の有効性、安全性を検証した第1相試験にて、トラスツズマブ デルクステカン(DS-8201)は客観的奏効率(ORR)59.5%、奏効持続期間(DOR)中央値は20.7ヶ月を示しており、その効果が期待されている。以上の背景より、第2相試験にてトラスツズマブ デルクステカン(DS-8201)の有効性、安全性が検証された。

本試験に登録された患者背景は下記の通りである。年齢中央値は55.0歳(28.0‐96.0歳)。性別は女性100%(N=184人)。人種はアジア人38.0%、白人54.9%、その他4.9%。ECOG Performance Statusはスコア0が55.4%、スコア1が44.0%、スコア2が0.5%。ホルモン受容体ステータスは陽性52.7%、陰性45.1%、不明2.2%。

以上の背景を有する患者に対する本試験の結果は下記の通りである。主要評価項目である客観的奏効率(ORR)は60.9%(95%信頼区間:53.4%‐68.0%)、その内訳は完全奏効率(CR)6.0%、部分奏効率(PR)54.9%を示した。

副次評価項目である奏効持続期間(DOR)中央値は14.8ヶ月(95%信頼区間:13.8‐16.9ヶ月)、無増悪生存期間PFS)中央値は16.4ヶ月(95%信頼区間:12.7ヶ月‐未到達)、全生存期間(OS)中央値は未到達、6ヶ月全生存率(OS)93.9%(95%信頼区間:89.3%-96.6)、12ヶ月全生存率(OS)86.2%(95%信頼区間:79.8%-90.7%)を示した。

一方の安全性として、少なくとも1種類以上の有害事象(AE)発症率は99.5%、グレード3以上の有害事象(AE)発症率は57.1%を示した。5%以上の患者で確認されたグレード3以上の有害事象(AE)は好中球数減少20.7%、貧血8.7%、吐き気7.6%、白血球数減少6.5%、リンパ球数減少6.5%、疲労6.0%を示した。また、有害事象(AE)により治療減量率は23.4%、治療中止率は15.2%を示した。

以上のDESTINY-Breast01試験の結果よりShanu Modi氏らは以下のように結論を述べている。”トラスツズマブ エムタンシン(T-DM1)治療歴のあるHER2陽性再発転移性乳がん患者に対する抗HER2抗体薬物複合体トラスツズマブ デルクステカン(DS-8201)単剤療法は、治療歴のある患者に対しても持続的な抗腫瘍効果を示しました。”

Trastuzumab Deruxtecan in Previously Treated HER2-Positive Breast Cancer(N Engl J Med. 2019 Dec 11. doi: 10.1056/NEJMoa1914510.)

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