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非移植適応再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者に対するポラツズマブ ベドチン+トレアキシン+リツキサン、完全奏効率を有意に改善Journal of Clinical Oncologyより


  • [公開日]2019.11.20
  • [最終更新日]2019.11.20
この記事の3つのポイント
・非移植適応再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者が対象の第2相試験
・ポラツズマブ ベドチン+トレアキシン+リツキサン併用療法(pola-BR群)の有効性安全性を比較検証
完全奏効率はpola-BR群の40.0%に対して、トレアキシン+リツキサン(BR)群は17.5%だった

2019年11月6日、医学誌『Journal of Clinical Oncology』にて非移植適応再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者に対する抗CD79b抗体薬物複合体であるポラツズマブ ベドチン+ベンダムスチン(商品名トレアキシン;以下トレアキシン)+リツキシマブ(商品名リツキサン;以下リツキサン)併用療法の有効性、安全性を比較検証した第2相試験(NCT02257567)の結果がBC Cancer Centre for Lymphoid CancerのLaurie H. Sehn氏らにより公表された。

本試験は、非移植適応再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者に対してポラツズマブ ベドチン+トレアキシン+リツキサン併用療法を投与する群(N=40人,以下pola-BR)、トレアキシン+リツキサン併用療法を投与する群(N=40人,BR)に無作為に振り分け、主要評価項目として完全奏効率(CR)、副次評価項目として奏効持続期間(DOR)、無増悪生存期間PFS)、全生存期間OS)などを比較検証した第2相試験である。

本試験が実施された背景として、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫は比較的治癒する疾患であるが、患者の約30%~40%は再発、難治性を示す。そして、再発難治後の患者に対する標準治療はR‐CHOP療法であるが、ハイリスクを有する患者に対してはR‐CHOP療法でも治療失敗の確率が高いことが示されている。以上の背景より、単剤、併用療法にて再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対して有効性を示している、抗CD79b抗体薬物複合体であるポラツズマブ ベドチンの有用性が本試験で検証された。

本試験に登録された患者背景は下記の通りである。

年齢中央値
pola-BR群=67歳(33-86歳)
BR群=71歳(30-84歳)

ECOG Performance Status
pola-BR群=スコア0-1 82.5%、スコア2 15.0%
BR群=スコア0-1 77.5%、スコア2 20.0%

全治療歴
pola-BR群=1レジメン 27.5%、2レジメン 27.5%、3レジメン以上 45.0%
BR群=1レジメン 30%、2レジメン が22.5%、3レジメン以上 47.5%

Ann Arbor分類によるステージング
pola-BR群=ステージIII/IV 85%
BR群=ステージIII/IV 90%

以上の背景を有する患者に対する本試験の結果は下記の通りである。主要評価項目である完全奏効率(CR)はpola-BR群40.0%に対してBR群17.5%と、pola-BR群で統計学有意に高率であった(P=0.026)。また、奏効持続期間(DOR)中央値はpola-BR群12.6ケ月(7.2ケ月‐未到達)に対してBR群7.7ケ月(4.0‐18.9ケ月)を示した。

副次評価項目である無増悪生存期間(PFS)中央値はpola-BR群9.5ケ月(95%信頼区間:6.2-13.9ケ月)に対してBR群3.7ケ月(2.1‐4.5ケ月)、pola-BR群で病勢進行または死亡(PFS)のリスクを64%(HR:0.36,95%信頼区間:0.21-0.63,P<.001)統計学有意に改善した。全生存期間(OS)中央値はpola-BR群12.4ケ月(95%信頼区間:9.0ケ月‐未到達)に対してBR群4.7ケ月(3.7‐8.3ケ月)、pola-BR群で死亡(OS)のリスクを58%(HR:0.42,95%信頼区間:0.24-0.75,P = .002)統計学有意に改善した。

一方の安全性として、最も多くの患者で確認された全グレードの治療関連有害事象(TRAE)は下記の通りである。pola-BR群で貧血53.8%、好中球減少症53.8%、血小板減少症48.7%、末梢神経障害43.6%、下痢38.5%、疲労35.9%、発熱33.3%、吐き気30.8%に対してBR群で吐き気41.0%、好中球減少症38.5%、疲労35.9%を示した。

また、最も多くの患者で確認されたグレード3~4の治療関連有害事象(TRAE)は下記の通りである。pola-BR群で好中球減少症46.2%、血小板減少症41.0%、貧血28.2%に対してBR群で好中球減少症33.3%、血小板減少症23.1%、を示した。

以上の第2相試験の結果よりLaurie H. Sehn氏らは以下のように結論を述べている。”非移植適応再発難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫患者に対する抗CD79b抗体薬物複合体であるポラツズマブ ベドチン+トレアキシン+リツキサン併用療法は、完全奏効率(CR)、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)を統計学有意に改善しました。”

Polatuzumab Vedotin in Relapsed or Refractory Diffuse Large B-Cell Lymphoma(J Clin Oncol. 2019 Nov 6:JCO1900172. doi: 10.1200/JCO.19.00172. )

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