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ハーセプチン、パージェタ、カドサイラ治療歴のあるHER2陽性局所進行性/転移性乳がん患者に対するtucatinib+ハーセプチン+カペシタビン、無増悪生存期間、全生存期間を有意に改善


  • [公開日]2019.11.12
  • [最終更新日]2019.11.11
この記事の3つのポイント
・ハーセプチン、パージェタ、カドサイラ治療歴のあるHER2陽性局所進行性/転移性乳がん患者が対象の第2相試験
・tucatinib+ハーセプチン+ゼローダ併用療法有効性安全性プラセボ群と比較検証
・tucatinib群で病勢進行または死亡のリスクを46%統計学的有意に改善

2019年10月21日、シアトル・ジェネティクス社のプレスリリースにて、トラスツズマブ(商品名ハーセプチン;以下ハーセプチン)、ペルツズマブ(商品名パージェタ;以下パージェタ)、トラスツズマブ エムタンシン(商品名カドサイラ;以下カドサイラ)治療歴のあるHER2陽性局所進行性/転移性乳がん患者に対する経口HER2阻害薬であるtucatinib+ハーセプチン+カペシタビン(商品名ゼローダ;以下ゼローダ)併用療法の有効性、安全性を比較検証した第2相のHER2CLIMB試験(NCT02614794)の結果が公表された。

HER2CLIMB試験とは、ハーセプチン、パージェタ、カドサイラ治療歴のあるHER2陽性局所進行性/転移性乳がん患者に対して21日を1サイクルとして1日2回tucatinib300mg+1日目にハーセプチン6~8mg/kg+1~14日目に1日2回ゼローダ1000mg/m2併用療法を投与する群、または21日を1サイクルとしてプラセボ+1日目にハーセプチン6~8mg/kg+1~14日目に1日2回ゼローダ1000mg/m2併用療法を投与する群に2対1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目として無増悪生存期間PFS)、重要な副次評価項目として全生存期間OS)、脳転移のある患者における無増悪生存期間(PFS)を比較検証した国際多施設共同二重盲検下プラセボ比較の第2相試験である。

本試験の結果、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)について、tucatinib群でプラセボ群に比べて病勢進行または死亡(PFS)のリスクを46%(HR:0.54,95%信頼区間:0.42-0.71,P<0.00001)統計学的有意に改善した。また、重要な副次評価である全生存期間(OS)について、tucatinib群はプラセボ群に比べて死亡(OS)のリスクを34%(HR:0.66,95%信頼区間:0.50-0.88,P=0.0048)統計学的有意に改善した。また、もう1つの重要な副次評価である脳転移のある患者における無増悪生存期間(PFS)はプラセボ群に比べてtucatinib群で病勢進行または死亡(PFS)のリスクを52%(HR:0.48,95%信頼区間:0.34-0.69,P<0.00001)統計学的有意に改善した。

一方の安全性として、tucatinib+ハーセプチン+ゼローダ併用療法は比較的忍容性があり、安全性が管理可能な治療方法であることが示された。tucatinib群で最も多くの患者で確認された有害事象(AE)は下痢、手掌足底紅斑症候群、悪心、疲労、嘔吐などであった。また、プラセボ群に比べてtucatinib群で多くの患者で確認されたグレード3以上の有害事象(AE)は下痢(12.9%対8.6%)、AST上昇(4.5%対0.5%)、ALT上昇(5.4%対0.5%)であった。なお、有害事象(AE)による治療中止率はtucatinib群5.7%に対してプラセボ群3.0%を示した。

以上のHER2CLIMB試験の結果より、シアトル・ジェネティクス社のChief Medical OfficerであるRoger Dansey氏は以下のようにコメントを述べている。”ハーセプチン、パージェタ、カドサイラ治療後に病勢進行したHER2陽性局所進行性/転移性乳がん患者さんに対する治療選択肢は非常に限られており、アンメッドメディカルニーズの高い領域になります。現在の標準治療であるハーセプチン+ゼローダ併用療法にtucatinibを上乗せすることで無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、脳転移のある患者における無増悪生存期間(PFS)を改善することが示されました。本試験の結果に基づき、2020年第1四半期を目標に新薬承認申請(NDA)を目指します。”

参照元:シアトル・ジェネティクス社プレスリリース

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