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PD-L1高率の進行性扁平上皮/非扁平上皮非小細胞肺がん患者に対するファーストライン治療としてのテセントリク、全生存期間を統計学的有意に改善する

[公開日] 2019.11.06[最終更新日] 2019.11.06

この記事の3つのポイント ・PD-L1高率の進行性扁平上皮/非扁平上皮非小細胞肺がん患者を対象とした第3相試験
・ファーストライン治療としてのテセントリク単剤療法の有効性・安全性を検証
・化学療法と比較して、全生存期間を統計学的有意に改善

2019年9月27日、エフ・ホフマン・ラ・ロシュ社は進行性の非扁平上皮/扁平上皮非小細胞肺がん患者に対する抗PD-L1抗体薬であるアテゾリズマブ(商品名テセントリク;以下テセントリク)単剤による一次治療の有効性、安全性を比較検証した第3相のIMvigor110試験(NCT02409342)で良好な試験結果が得られたと公表した。

IMpower110試験とは、ALK融合遺伝子/EGFR遺伝子変異のない進行性扁平上皮/非扁平上皮非小細胞肺がん患者(N=572人)に対してテセントリク単剤療法を投与する群、または化学療法(シスプラチンもしくはカルボプラチン+ペメトレキセドもしくはゲムシタビン)を投与する群に1対1の割合で振り分け、主要評価項目としてPD-L1発現率別の全生存期間(OS)、副次評価項目として無増悪生存期間(PFS)、客観的奏効率(ORR)、安全性などを比較検証した第3相試験である。

本試験の結果、主要評価項目であるPD-L1発現高レベルの患者群における全生存期間(OS)中央値はテセントリク単剤群20.2ヶ月に対して化学療法群13.1ヶ月、テセントリク単剤群で死亡(OS)のリスクを40.5%統計学的有意に改善した(HR=0.595,95%信頼区間:0.398–0.890,P=0.0106)。

また、PD-L1発現中等度レベルの患者群における全生存期間(OS)中央値はテセントリク単剤群18.2ヶ月に対して化学療法群14.9ヶ月、テセントリク単剤群で死亡(OS)のリスクを28.3%改善(HR=0.717,95%信頼区間:0.520–0.989,P=0.0416)するも統計学的有意な差は確認されなかった。なお、PD-L1発現低レベルの患者群における全生存期間(OS)の解析は継続中である。

一方の安全性として、グレード3の治療関連有害事象(TRAE)発症率はテセントリク単剤群60.5%に対して化学療法群85.2%、グレード4の治療関連有害事象(TRAE)発症率はテセントリク単剤群12.9%に対して化学療法群44.1%を示した。

以上のIMpower110試験の結果より、Roche’s Chief Medical Officer and Head of Global Product DevelopmentのSandra Horning氏らは以下のようにコメントを述べている。”進行性扁平上皮/非扁平上皮非小細胞肺がん患者に対するファーストライン治療としての抗PD-L1抗体薬テセントリクは、PD-L1発現高レベルの患者群において全生存期間(OS)を改善しました。”

参照元:ロシュ社プレスリリース
ニュース 肺がん NCT02409342

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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