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治療歴のある進行性非小細胞肺がん患者に対するオプジーボ単剤療法、5年全生存率13.4%を示す

[公開日] 2019.10.02[最終更新日] 2019.10.02

この記事の3つのポイント ・治療歴のある進行性非小細胞肺がん患者を対象とした第3相試験
・オプジーボ単剤療法の有効性・安全性をプール解析
・5年全生存率は13.4%で、従来の化学療法に比べて長期に渡る有用性が示された

2019年9月10日、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社のプレスリリースにて治療歴のある進行性非小細胞肺がん患者に対する抗PD-1抗体薬であるニボルマブ(商品名オプジーボ;以下オプジーボ)単剤療法の有効性、安全性をPooled解析した5年フォローアップの結果が公表された。

このPooled解析は、第3相試験であるCheckMate-017試験、CheckMate-057試験を対象にしている。両試験は、ファーストライン治療後に病勢進行した非小細胞肺がん患者に対して2週を1サイクルとしてオプジーボ3mg/kg単剤療法を投与する群、または3週を1サイクルとしてドセタキセル75mg/m2単剤療法を投与する群に1対1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目として全生存期間(OS)を比較検証した第3相試験である。なお、CheckMate-017試験では扁平上皮がん、CheckMate-057試験では非扁平上皮がんの患者が登録されている。

Pooled解析の結果、主要評価項目である5年全生存率(OS)はオプジーボ単剤療法群13.4%に対してドセタキセル単剤療法群2.6%を示し、サブグループ解析によればオプジーボ単剤療法群による5年全生存率(OS)の優越性はどの患者群においても確認された。

副次評価項目である客観的奏効率(ORR)は、オプジーボ単剤療法により奏効が確認された患者の内32.2%は5年時点でも奏効を示していたのに対して、ドセタキセル単剤療法では5年時点で奏効が確認された患者は0%を示した。なお、奏効持続期間(DOR)中央値はオプジーボ単剤療法群19.9ヶ月に対して5.6ヶ月であった。一方の安全性として、本解析で新たに確認された治療関連有害事象(TRAE)はなく、既存の臨床試験で確認されている安全性プロファイルと一致していた。

本解析の結果より、Medical Oncology at Yale Cancer CenterのScott Gettinger氏は以下のように述べている。”治療歴のある進行性非小細胞肺がん患者に対する抗PD-1抗体薬オプジーボ単剤療法は、従来の化学療法に比べて長期に渡っても有用性が高いことが本解析により示されました。”

参照元:ブリストル・マイヤーズ スクイブ社 プレスリリース
ニュース 肺がん 免疫チェックポイント阻害剤薬

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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